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「イキがってんじゃねえぞ!」オーカーンがキレた…新日本プロレスでまさかの“男女タイトルマッチ”「おもしれー女」鈴季すずに勝算はあるのか?
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2024/11/07 17:01
11月17日、大阪で「男対女」のシングルでのタイトル戦に挑む鈴季すず。自らを「変な奴に立ち向かうおもしれー女」と定義した
「中身は言えないけれど、面白いものを持っていけたらなあ、と思っています。オーカーン自体がハードコアをやっているイメージがないし、『オレは凶器を使わない、反則もしない』って言っていましたよね。それはきっと、使い方を知らないからでしょう。だから私が『TLC』から教えてあげますよ。テーブル、ラダー、チェアー。ハードコアの三大武器の使い方を教えてやりますよ。こういう痛みなんだぞ、ボンって。ナメられちゃ困るんでね」
「イキがってんじゃねえぞ!」本性を現したオーカーン
鈴季は「ベルトに挑戦する一番の意味は世の中の常識を覆したいということ」と再度強調する。そして「オーカーンvs.鈴季は、『とても変な奴』に立ち向かう『おもしれー女』だ」とも。
「不安というのでもないけれど、オーカーンはとても変な人だから、向こうの空気に吞まれないようにしないと。余はなんとかかんとか……? なに言ってるんだろう? わからなかったけど、私は心理戦には弱いので、言いたいこと言ったら、耳ふさぎます。勝ってオーカーンの醜いヒゲと、辮髪をハサミでカットしてやるから!」
鈴木は22歳だが、プロレスに出逢って10年、プロレスラーになって6年だ。
「デスマッチに半生をささげてきた。そこら辺の女と一緒にすんなよ。これは私にとって意味のある試合。どんな手を使ってもベルトを取りにいく。ベルトを巻いてオーカーンに恥をかかせてやる」
苦笑いを浮かべ、「レディ」という言葉を連発して紳士を装っていたオーカーンだったが、鈴季の挑発に本性を現した。背後から鈴季を襲うとテーブルに叩きつけた。
「イキがってんじゃねえぞ。女は男には勝てねえんだよ!」
負けたときに失うものが大きいのはオーカーンのほうだろう。オーカーンは11月4日の大阪大会でHENAREと組みIWGPタッグ王座を奪取して勢いに乗った格好だが、果たして、異色対決はどんな結末を迎えるのだろうか。