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「え、名前変えちゃうの?」男子バレー人気チーム“異例の改名”に選手の本音は…SVリーグ初代王者の座を狙う「大阪ブルテオン」の野望
posted2024/10/10 17:30
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Takuya Sugiyama
パリ五輪が終わっても、男子バレーボールの勢いは止まっていない。
バレーボールの国内トップリーグは今季、VリーグからSVリーグと名前を変え新たなスタートを切る。10月11日に行われるオープニングマッチ「サントリーサンバーズ大阪対大阪ブルテオン」は、フジテレビでゴールデンタイムに生中継されることとなった。
日本代表ではなく国内リーグの試合が地上波のゴールデンタイムに生中継されるのは初めてで、このこと自体がニュースとなったが、「大阪ブルテオン」というチーム名を初めて耳にした人もいたかもしれない。
「大阪ブルテオン」は、昨季までの「パナソニックパンサーズ」の新しい名称だ。今季、思い切ったリブランディングに踏み切り、チーム名やロゴ、ユニフォームなどを一新した。
人気チームが決断した大胆なリブランディング
チーム名をガラリと変えると聞いた時、「もったいない」というのが第一印象だった。
パナソニックはVリーグで6度の優勝経験がある強豪で、代表選手も数多く輩出してきた。パリ五輪の日本代表にも山内晶大、山本智大、西田有志、大塚達宣(今季はミラノに移籍)、富田将馬と最多の5人を送り出した。西田と山本は昨季、富田は今季、他チームから移籍したが、それだけ選手にとって条件や環境面が魅力的だということ。指揮を執るのは東京五輪でフランス代表を初の金メダルに導いたロラン・ティリ監督だ。
パナソニックスポーツというスポーツ専門の運営会社を立ち上げて早くから事業化も進めており、練習拠点のある大阪府枚方市を中心に、地域に密着した活動を何年も地道に続け地元とのパイプも築いてきた。ホームゲームの演出も好評で、昨季はホームゲームのチケットが全試合で完売した。
競技面でも運営面でも成功しているチームで、バレー界でのブランド力は高かった。だからその名前をまるきり変えてしまうという決断に驚いた。