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「あやしい学校ではないですよ」京都国際スカウトが現地記者に明かした苦悩「いろいろあるっス」優秀な中学生にどう声をかけたのか?
posted2024/08/23 06:00
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Kei Nakamura
チャラ男ちゃん。京都国際の生徒募集、つまりはスカウトを担当している岩淵雄太のニックネームだ。
「僕のことをとてもかわいがってくれている中学の監督さんが愛情を込めてそう付けてくれたんです。なので、それでみんなに覚えてもらえたらいいな、って。それからこまめに髪を切るようになりました。それも1つの自分のブランディングだと思うんです」
時折、帽子を脱ぐと、長い髪の毛がダラリと頬のあたりまで垂れ下がる。それを後ろにかき上げ、再び帽子を被る。両サイドは極端に短く刈り込んでいた。帽子を被っていないときは七三か、真ん中から分けているという。
成田悠輔に似てるスカウトマン
メガネはまん丸のメガネだ。以前まではコンタクトだったが、最近、憧れのブランドのメガネに変えたばかりなのだという。
「ドイツのマイキータというブランドのメガネなんです。どうしても欲しくて。ネジを1本も使ってないメガネなんですよ。ちょけてるでしょ?」
スラリとした体型といい、日焼けしていない肌といい、野球人というよりは「○□」メガネでお馴染みの経済学者、成田悠輔のような雰囲気を漂わせている。
京都国際の前身は1947年に創立した京都朝鮮中学校だ。しかし2000年代に入って経営難に陥り、04年に現在の校名に変更し、日本人も受け入れるようになった。