モーターサイクル・レース・ダイアリーズBACK NUMBER
MotoGP注目の若手ペドロ・アコスタが史上3番目の早さで表彰台獲得! その才能はロッシ、ストーナー、マルケスを上回るのか?
posted2024/03/27 11:04
text by
遠藤智Satoshi Endo
photograph by
Satoshi Endo
昨年のMoto2チャンピオンで、今季はガスガス・テック3からKTMのマシンでMotoGPに出場するペドロ・アコスタが、最高峰クラス2戦目となるポルトガルGPで3位初表彰台を獲得した。アコスタはウインターテストでトップタイムを争うことも度々で、初表彰台獲得、初優勝も近いうち達成するだろうと多くの関係者が期待していたが、わずか2戦目にして表彰台に上がった。
アコスタは予選7番手。土曜日に12周で行われたスプリントでは、優勝したアプリリアのマーベリック・ビニャーレスから約5秒遅れの7位だった。このレースでアコスタはオープニングラップにミスをして11番手へとポジションを落としたが、そこから素晴らしいペースで追い上げると、レース中に2番目に速いタイムをマークして7位までポジションを上げた。もし1周目に遅れなければ、このレースでも十分表彰台に立てたが、このときアコスタはこうコメントしていた。
「見てもらえればわかったと思うけれど、オープニングラップにかなりタイムをロスした。トップグループに比べて1周で2.5秒も失い、最終的にマーベリックに5秒も離されてしまった。課題はスタート。もっとスタートに集中しなければいけない。明日の決勝はクラッチのセッティングを変えて挑みたい。今日は悔しい結果に終わったが、まだMotoGPマシンに乗って12日目。自分にはもっと時間が必要なんだ」
このスプリントでアコスタより速いタイムをマークしたのは、3位になったドゥカティのホルヘ・マルティンだけ。アコスタは優勝したビニャーレス、2位のマルク・マルケス、4位のフランチェスコ・バニャイアよりも速かった。
マルケスをあっさり抜いて上位浮上
そのアコスタが日曜日の決勝レースではスタートを決めた。オープニングラップはグリッドと同じ7番手でホームストレートに戻って来ると、KTMワークスのブラッド・ビンダー、ジャック・ミラーとバトルを繰り広げ、7周目には6番手に浮上した。