草茂みベースボールの道白しBACK NUMBER
「僕の中では“源田の次”です」侍ジャパン・井端弘和監督がはっきり認めた宗山塁(明大)の実力…名手を「直電で招集」してまで見せたかったものとは
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byJIJI PRESS
posted2024/03/10 11:03
侍ジャパンで“共演”を果たした源田(左)と明大・宗山
名手・源田の「宗山評」
将来の侍ジャパンを間違いなく背負って立つ逸材。であるからこそ源田に電話をかけ、思いを伝えた。日本で2番目の宗山に、1番の守備を見せてもらいたかった。
「はい。監督からはお電話いただきました。そういう内容でしたね。自分ができることをやろう。僕も宗山くんはうまいと思いましたし、いい時間を過ごせたかなと思います」
快諾した源田は宗山との3日間を振り返った。宗山も「いろいろな引き出しが増えた。自分が聞きにいったことは快く教えてくださったし、こんなにいい経験はないと思う。でもそれを生かすも殺すも自分次第。まだまだレベルアップしていきたい」と語った。
次世代へのバトン
ただ宗山の成長を促したいということではない。侍ジャパンには常に国内最強メンバーが集い、世界と互角以上の戦いを求められる。そのために必要な魂やスピリットは、継承されていくべき財産である。だから源田でなくてはならなかった。
「侍ジャパン」とはその都度メンバーが入れ替わるチームでありながら、そこに関わってきたたくさんの侍たちの力によってその価値を高め、歴史を紡いできた。源田招集には井端監督の深い思いが込められており、源田もその思いを理解して応じた。そして次へのバトンを宗山はしっかりと受け取った。