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“理不尽にもほどがある”スケボー五輪代表争い…「仲はいいですけどね」「ムカつくけど最強」堀米雄斗の名を白井空良22歳があえて出す理由
posted2024/03/08 11:03
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph by
Yuki Suenaga
かつての人気クイズ番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』のように何週にもわたって続くクイズ番組があったとして、各ステージの累積ポイント上位の人間だけが決勝ステージに進めるルールだったとする。
序盤から着実にポイントを稼いでいき、直前のステージではトップ通過も果たして80000点をゲットした。これで通算150990点。ランキングは日本人最上位の2位。よし、決勝進出はまず間違いないだろうと思っていたら、♪パーンポーンピーン♪と謎のチャイムが鳴った。
「大チャンスターイム!!」
やけに仕立てのよいスーツ姿で金満さのにじむいやらしい顔をした司会者は、そう叫んで参加者に最終ステージのルールを告げた。
「最後の2問に正解した人には、それぞれ260000点を差し上げますっ!ニジュウロクマンテンです!」
「おー!」
「パリに行きたいかー!」
「おー!」
と盛り上がる周囲をよそに、おいおい、今までやってきたのはなんだったの? と呆れ返っている。思うところはめっちゃあるが、それものみこんでやるしかない。
……というのが、現在の白井空良が置かれた立場である。
“理不尽にもほどがある”ポイント配分に白井は苦笑しつつ
パリ五輪出場を懸けたスケートボードの予選レースは2022年6月から始まった。
選手たちはローマやローザンヌなど世界各地を転戦して、その締めくくりとなる最終予選は『Olympic Qualifier Series(OQS)』として5月に上海、6月にブダペストで2試合行われることが決まった。
このOQSはスポーツクライミング、BMXフリースタイル、ブレイキンとの同時開催で、巨大なアーバンスポーツイベントの一つとして実施される。わざわざIOCの創立記念日である6月23日が最終日に設定されており、トーマス・バッハIOC会長も「このシリーズは、アスリートとファンの双方にとって忘れられないオリンピック体験を約束します。オリンピックデーに最終日を迎えることで、特別な祝賀ムードが添えられることでしょう」とコメントしている。