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創業者が電撃解任…女子プロレス最大手スターダムに何が起きているのか? 岡田新社長が語る騒動の舞台裏「これもプロレス、と受け止められるのは嫌」

posted2024/02/16 17:00

 
創業者が電撃解任…女子プロレス最大手スターダムに何が起きているのか? 岡田新社長が語る騒動の舞台裏「これもプロレス、と受け止められるのは嫌」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

2月4日、旗揚げ13周年の記念大会を終えたスターダム。新社長に就任した岡田太郎氏にインタビューを行った

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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Norihiro Hashimoto

 女子プロレス業界の最大手、スターダムが揺れている。

 1月23日に旗揚げ13周年を迎え、2月4日にはエディオンアリーナ大阪で記念大会が開催。まさにその当日、団体創設者であるロッシー小川エグゼクティブ・プロデューサーが契約を解除されたのだ。

 旗揚げ当初から“グラレスラー”愛川ゆず季を中心に高い人気を誇ってきたスターダム。2019年に新日本プロレスと同じブシロードグループに加わり、2020年からのコロナ禍にあっても急激に売上を伸ばしてきた。

 業界で“一強”状態とも言われたスターダムに何が起きたのか。創業者解任の理由は、小川氏による「多数のスターダム所属選手・スタッフに対する引抜き行為」だと団体が発表している。

大会会場で告げられた「小川氏の契約解除」

 筆者は解任当日の2.4大阪大会を取材していた。試合は滞りなく進み、メインイベントのワールド・オブ・スターダム選手権で王者の舞華が勝利。小川氏は舞華にチャンピオンベルトとトロフィーを贈呈している。舞華は会場にいる選手全員、さらに小川氏を再度リングに呼び込んで13周年の記念撮影。ここまでは何も問題がなかった。

 選手が試合後コメントを出し終わったところで、取材陣は広報担当者から「このあと社長の岡田からコメントがあります」と告げられた。いったんインタビュースペースを出てほしいとも。

 許可がありインタビュースペースに戻ると、集まっていた選手たちが解散するところだった。そしてスターダムの運営会社ブシロードファイトの岡田太郎社長から、2月4日、大会当日付での小川氏の契約解除が発表される。集まっていた選手たちも、そのことを聞かされたようだ。

 昨年12月に就任したばかりの岡田社長は、これが「即時契約解除」だったことを単独インタビューで明かした。選手たちにも大会終了後に初めて伝えたそうだ。ただ、単なる即断即決ではなかった。「社内で会議を重ね、考慮の上にも考慮して決めたことです」と岡田社長。

「私が就任した12月の段階で、小川さんから、やめたいという話は聞いていました。その後、噂レベルで『小川さんがスターダムの選手とスタッフを引き抜いて、新団体を設立する』という話も入ってきましたが、話半分に捉えていました。しかし、さらに選手から“やめたい”、“やめるかどうか迷っている”、“これからどうなるのか不安だ”という相談があったのです。中には“なんとかしてほしい、今まで通りにやりたい”というSOSの意味で相談してきた選手もいたのだろうと考えています。我々としても一番の選択肢は、今後も小川さんとともにスターダムを育てていくことでした」

【次ページ】 スターダムが“解任”を決断するまで

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