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騎手の夫に「もう辞めたい」700勝ジョッキー・別府真衣が弱音を吐いた日…本人が明かす、高知競馬から消えた“10カ月休業”の真相

posted2024/02/12 06:01

 
騎手の夫に「もう辞めたい」700勝ジョッキー・別府真衣が弱音を吐いた日…本人が明かす、高知競馬から消えた“10カ月休業”の真相<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

通算746勝を挙げ、2021年に騎手を引退した別府真衣。2018年に結婚した夫にじつはある相談をしていた

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大恵陽子

大恵陽子Yoko Oe

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NIKKAN SPORTS

 国内女性騎手で歴代2位の勝利数を挙げた宮川真衣調教師(旧姓:別府)。しかし、30歳を過ぎたあたりから体調の変化を感じ、休養を経て騎手引退へと進むこととなる。その背中を押したのは、夫であり先輩でもある宮川実騎手だった。

 日本ではまだ珍しい騎手同士の夫婦の間に、どんなやり取りがあったのか。(Number Webインタビュー全3回の第2回/初回から読む)

「仕事」と「結婚&出産」…天秤にかけて

――デビューした頃は「何歳までに結婚をしたい」「子供が欲しい」など将来を描くことはありましたか?

宮川 なかったですし、騎手を長く続けるとも思っていなかったです。騎手になることを反対した父への反骨心で騎手になって、その楽しさや奥深さを知ったから長くやりたいと思ったのであって、デビュー前はその先のことはあまり考えていなかったです。

――20代の頃、高知競馬の同期・森井美香騎手が結婚・出産しました。そういったタイミングは何か考えるきっかけになりましたか?

宮川 結婚したいっていうのはあんまり思わなかったですね。(宮下)瞳さんが一度騎手を引退して出産を経て復帰されましたけど、そういうケースはほとんどなかったし、周りのサポートがたくさんないと難しいと思います。もし自分も結婚して子供ができたと考えた場合、仕事と天秤にかけたら「やっぱり馬に乗りたいな」と思っていました。

変わった結婚観と騎手としての気持ち

――その気持ちは何がきっかけで変わり、結婚したのでしょうか。

宮川 30歳を超えたくらいから「タイミングが合えば結婚したいな」という考えになってきました。結婚に前向きになったタイミングで、馬に乗っていて体の変化を感じて騎手を続けるかどうしようかと悩みはじめた頃でもありました。もしも順調でずっと馬に乗っていたいと思っていたら、結婚はもっと先になっていたかもしれないです。だけど、レースの日になるとなんだか体調が悪くなるようになってしまって。

――レース当日だけの体調変化となると、受け止め方も難しそうです。

【次ページ】 夫に相談した「もう辞めたい」

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