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“海外組ばかり”と言われがちな森保ジャパンだが…監督が熱心に視察したJクラブは?「1位は浦和、古巣の広島は…」全40試合をランキング化してみた 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2023/12/13 17:00

“海外組ばかり”と言われがちな森保ジャパンだが…監督が熱心に視察したJクラブは?「1位は浦和、古巣の広島は…」全40試合をランキング化してみた<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

2023年、国内だけで40試合を視察した日本代表の森保一監督。コーチ陣も含めた視察の内訳を徹底検証する

 下田GKコーチは、5月までにG大阪の試合を6回視察している。現在はベルギー2部のクラブに在籍する谷晃生が、7月まで所属していたからだ。シントトロイデンの鈴木彩艶が8月まで所属した浦和の試合視察も、8回を数える。

 そのGKでは、野澤大志ブランドンが初招集された。パリ五輪世代の彼は、所属するFC東京で8月6日からスタメンに名を連ねるようになった。彼の出場に呼応するように、前田コーチが翌週のリーグ戦へ、名波コーチがその翌週のリーグ戦へ出向いている。

 10月28日の試合には、森保監督と下田GKコーチが訪れた。この日の対戦相手は広島で、大迫と野澤のパフォーマンスが同時に確認された、と考えていいはずだ。

じつは継続的にチェックされていた“あの選手”

 DFでは藤井陽也が2度目の招集となった。

 この22歳は2022年シーズンに名古屋グランパスでCBの定位置をつかみ、今年3月の活動時に角田涼太朗の負傷で追加招集された。森保監督は名古屋の試合会場へ4度足を運んでおり、名波コーチ、前田コーチ、齊藤コーチ、下田GKコーチの5人でJ1リーグの半分にあたる17試合を視察している。リーグ戦全34試合に先発出場した藤井のパフォーマンスチェックは、十分に行なわれたと言っていいだろう。9月の欧州遠征以来の招集となったチームメイトの森下龍矢も、そのプレーぶりをスタジアムでチェックされていたことになる。

 川村拓夢も2度目の招集となる。ただ、初招集となった6月は体調不良で途中離脱となり、試合には出場していない。

 彼が所属する広島は、森保監督が6試合、名波コーチが4試合視察している。J1でキャリアハイの32試合に出場した川村は、6月以降も代表スタッフが追跡するひとりだったのだろう。

 タイ戦の23人には、伊藤涼太郎の名前もある。

 森保監督はその招集理由について、「新潟時代、そしていまシントトロイデンでプレーしているなかで、日本代表の戦力として戦ってもらえる選手」と説明している。その言葉どおりに、今シーズン開幕戦のセレッソ大阪対アルビレックス新潟戦を、松本良一フィジカルコーチが視察した。翌週を名波コーチ、その翌週のホーム開幕戦は前田コーチがチェックした。森保監督自身も、5月14日の横浜F・マリノス戦をスタンドから見つめた。

【次ページ】 「選手を選ぶ人」の膨大な仕事量

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