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「勇大くんに感謝ですね」奇跡の出会いから10年超、東野有紗が語る“わたがしペアの現在地”「もうちょっとで金メダルにたどり着ける」

posted2023/11/11 11:02

 
「勇大くんに感謝ですね」奇跡の出会いから10年超、東野有紗が語る“わたがしペアの現在地”「もうちょっとで金メダルにたどり着ける」<Number Web> photograph by L)Getty Images、R)Asami Enomoto

直近のアジア大会では銀メダルを獲得、来年のパリ五輪では金メダルへの期待もかかる東野有紗

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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L)Getty Images、R)Asami Enomoto

東京五輪で日本初の銅メダルを獲得したバドミントン・ミックスダブルスの東野有紗。中学時代に結成した渡辺勇大との“わたがしペア”は、いまや大きな注目を集める存在となった。来年のパリ五輪では悲願の金メダルへの期待もかかる東野に、直撃インタビューを行った。《NumberWebインタビュー3回目/全3回》

 2021年7月の東京五輪で、東野有紗と渡辺勇大はミックスダブルスで銅メダルを獲得。同種目では日本史上初のメダルを手にした。

 その活躍によって、2人に脚光があたるとともに、ミックスダブルスの認知度も飛躍的に高まることになった。いまや2人への、そしてミックスダブルスへの関心は、シングルスや男子・女子ダブルス以上と言っていいほどだ。

 東野自身は、笑顔で否定する。

「いやあ、そんなことないですよ。実感は全然ないですね。期待とかプレッシャーも他の種目の方が全然強いと思いますし、他の種目に負けないようにミックスダブルスもついていっているだけなので。いつかは追い越せるようにと思って頑張ってはいます」

実感している“ミックスダブルスと観客の変化”

 それでも変化は実感する。

「全日本総合選手権とか、ミックスダブルスがいちばん最後の試合なんですけど、前はミックスダブルスになるとお客さんがみんな帰っていたんですよ。でも今は帰らなくなったし、見てくれる方々がいる。そこは全然変わったなと思います」

 オリンピックでの成績をはじめとしてさまざまな「史上初」の成績を残しながら日本ミックスダブルスの新たな歴史を創ってきた。「パイオニア」と呼ぶにふさわしい活躍を続けているという自覚もある。

 だからこう語る。

「歴史を創るのは楽しいですし、自分たちの名前をもっと刻んでいけたらいいなと思います。個人的には、まだ優勝していない大会で優勝したいなっていうのがあります。全部の大会で優勝者の名前に自分たちが載っているようにする。名前を刻みたいです」

 そこには、2022年に銀メダル、2023年には銅メダルを獲得した世界選手権、そしてオリンピックも含まれる。

【次ページ】 「勇大くんは責めてこない。『自分の球が悪かった』って…」

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