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立教大監督“女子部員との不適切な関係”、選手は「なんとなく知っていた」…監督不在で箱根予選会を通過、それでも口にした「前監督への感謝」

posted2023/10/17 06:02

 
立教大監督“女子部員との不適切な関係”、選手は「なんとなく知っていた」…監督不在で箱根予選会を通過、それでも口にした「前監督への感謝」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

箱根駅伝予選会を6位で通過し、頭を下げる選手たち。監督の解任から予選通過までを選手たちの証言で振り返る

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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Yuki Suenaga

 6位、立教大――。

 箱根駅伝予選会、順位がアナウンスされると立教大の選手たちは、喜びを隠そうとせず、飛び上がって歓喜の声を上げた。彼らの横で原田昭夫総監督が林英明コーチと抱き合って涙を流している。箱根駅伝予選会の週に上野裕一郎前監督の謹慎、電撃解任という前代未聞の大騒動が起きた中、わずか3日後、立教大はチーム一丸となって、予選会を突破した。

報道を見て「まさかここまでとは……」

「正直、この場に本当に来られるのか。レースで、みんなちゃんと走れるのか。もう不安だらけでした」

 林コーチは、不安がぬぐえず、眠れない日々がつづいたという。

 前代未聞の騒動が起きたのは予選会当日から4日前のことだった。

 女子陸上部員との不適切な関係が週刊誌に掲載される旨の報告が上野裕一郎前監督から大学に報告された。指導者の部内での不倫という事案ゆえ、翌11日には解任が決定した。

「なんとなくは、知っていました」

 部員たちがそう語るように、多くは交際の事実をなんとなく分かっていた。だが、箱根駅伝予選会直前の騒動である。動揺し、憤りさえも感じたが、一方で「まさかここまでとは……」と、驚きを隠せなかったという。仮に分かっていても相手は監督だ。大きな声を上げるわけにもいかず、自然とその交際については触れないムードが醸成されていった。

それでも選手たちが信頼していた理由

 それでも部員が上野前監督を信頼していたのは、指導が確実に結果に結びついてきたという事実があったからだ。

【次ページ】 自らペースメーカーとして選手を先導

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