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河村勇輝は“大学中退→プロ”、「NBA初の日本人シューターに」富永啓生、「渡米を反対された」渡邊雄太…バスケ日本代表“学生時の決断”
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byFIBA
posted2023/09/06 17:00
カーボベルデ戦後の富永啓生と河村勇輝。アカツキジャパンの新世代として輝いた
そんな富永が高校バスケの祭典ウインターカップで主役となったのは愛知・桜丘高校時代の2018年のこと。チャンスがあれば即シュート、時にはハーフライン手前から「ディープスリー」を狙うなど異能ぶりを発揮。6試合で239得点、30本の3ポイント成功、35本のフリースロー成功と3部門で1位に輝いた。「小さいころはコービー(・ブライアント)が好きで」と語るなど、富永は常にNBAへの憧れを隠さなかった。
そんな富永は2019年からアメリカへと活動拠点を移し、21-22シーズンからネブラスカ大学へと編入した。これまでNBA選手を多く輩出してきたNCAA1部校、さらには東京五輪の「3x3」男子日本代表での経験などを経て、海外選手相手にも戦えるシューターとしての技量を磨き続けている。
号泣した渡邊雄太の「低いところを目標にしても」
<名言3>
低いところを目標にしていても面白くない。より高みを目指してトライする方が成長につながるし、モチベーションも上がってくる。
(渡邊雄太/Number979号 2019年5月30日発売)
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◇解説◇
パリ五輪出場を決めての渡邊の男泣きに、沖縄アリーナやテレビ中継で見守った誰もが心震わせただろう。“結果が出なければ代表引退”と口にして臨んだ背水の陣で、28歳の渡邊と日本代表が手にしたW杯3勝は何よりも美しかった。
尽誠学園時代にウインターカップ2度の準優勝の経験を持つ渡邊は、高校卒業後にアメリカへの大学留学を決断。2014年にNCAA1部のジョージ・ワシントン大学に進学し、最終年にはキャプテンの1人に任命されるなど実績を残して田臥勇太以来、日本人2人目のNBAプレーヤーとなった。