月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
「カーリング女子は可愛く見守る対象」の偏見も…藤澤五月“バキバキの筋肉美”はなぜ衝撃的だった? 報道に感じる“スポーツとイメージ”の問題
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プチ鹿島Petit Kashima
photograph byGetty Images
posted2023/08/01 11:02

「MOLA CUP」にて圧巻の肉体を披露し話題を集めた藤澤五月
井上尚弥に大谷翔平…スポーツ界は“衝撃”だらけ?
さて続いての7月の衝撃はこちらです。
『伯桜鵬 109年ぶり新入幕優勝へ豊昇龍と運命の千秋楽決戦』(スポニチ7月23日)
今場所から本名の落合から改名した伯桜鵬(19歳)が優勝争い。昭和以降最速タイの所要3場所での新入幕というだけでも凄いのに圧巻。新入幕力士が首位で千秋楽を迎えるのは、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降では初。もし優勝したら1914年(大正3)5月場所の両国以来109年ぶり。相撲を題材にしたネットフリックスのドラマ「サンクチュアリ」が話題となったが、現実のほうが破天荒だった。結果は優勝ならずも、記録ずくめの“ざんばらの進撃”(サンケイスポーツ7月23日)だった。優勝した豊昇龍は大関昇進を決めた。
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7月の衝撃はまだある。
『世界20連勝 井上4階級』(日刊スポーツ7月26日)
前4団体統一バンタム級王者の井上尚弥が、新階級でも最強を証明。
《WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位として、無敗のWBC、WBO世界同級王者スティーブン・フルトン(29=米国)に挑戦し勝利を収めた。新階級と30歳の初戦でいきなり世界ベルト2本を獲得。井岡一翔(34=志成)に続く国内2人目の世界4階級制覇を成し遂げ、区切りとなる世界戦20連勝を飾った。》
プロ野球では福岡ソフトバンクのまさかの12連敗、北海道日本ハムの13連敗という衝撃もあった。何があるかわからないペナントレース。そして、この人の衝撃は7月に限らず毎日発信されている。たとえばこれ。
『大谷 超人ダブルヘッダー 1戦目1安打1完封 2戦目37&38連発』(サンケイスポーツ7月28日)
とんでもない活躍だが、ほんの一例でもある。衝撃という言葉すらも追いつかない大谷翔平。衝撃の暑さは勘弁ですがスポーツの衝撃は大歓迎したい。以上、7月のスポーツ新聞時評でした。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。
