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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平に「僕らはみんな敬意を払っている」“オオタニの大ファン”を公言するライバルたちとの愛され交遊録「なんて素晴らしい才能の持ち主だ」
posted2023/07/01 11:01
text by
福島良一Fukushima Yoshikazu
photograph by
Nanae Suzuki
今季ここまで打者として29本塁打を放ち、投手として7勝を挙げるなど好調を続ける大谷翔平。超人的なプレーと同時に話題を集めているのが、メジャーリーガーたちとの仲睦まじい交流だ。
大谷の“人間関係”を解き明かす、福島良一著『もっと知りたい! 大谷翔平:SHO-TIME観戦ガイド』(小学館新書)から、「第2章 このライバルとの対戦を見逃すな!」より一部を抜粋して紹介します。(全2回の前編/#2につづく)
「大谷の大ファン」を公言するメジャー屈指の名投手
さて、MLBにはデグロムのようなエリート級の剛腕がゴロゴロ存在します。その筆頭が名門ヤンキースのエース右腕、ゲリット・コール。大谷さんがMLB移籍1年目に衝撃を受けた投手の1人です。初対戦のあとに大谷さんはこんなコメントを残しています。
「いくら払ってでも経験する価値のあることなのかなと。それくらい素晴らしい投手」
直球の最速101・7マイル(約164キロ)を誇る速球派で、大谷さんと同様、精度の高いスライダーを武器とし、ナックルカーブも厄介です。ちなみに同投手は大谷さんの「大ファン」と公言していて、「なんて素晴らしい才能の持ち主だ」と二刀流のプレーを称賛。試合ではベンチの最前列で、大谷さんの投球に見とれてしまうこともあるそうです。互いにリスペクトし、野球人として気持ちを高め合う存在なのでしょう。かつてコールは大谷さんについて、「夢の実現」というテーマで熱弁したことがあります。
「僕らは投手だけや、野手だけで野球を始めるわけではない。皆、投打の両方か、複数ポジションでプレーしたいと思っている。野球をしている子どもたちは、全部やりたいと思うだろう。例えば、左投手が遊撃手でもプレーするとか、単純に、投手であろうが、打者であろうが、夢は実現できるもの。オオタニはそれをエリートレベルでやっている。彼を見て、刺激を受けて、次世代の選手が大きな夢を持ち続けてほしいね」
不可能と思われてきたことを可能にし、さまざまな偏見を覆してきた大谷さん。メジャー屈指の投手からも「大ファン」として応援されています。