【ドラ1候補・高校生編3】東松快征・投手・享栄高・179cm91kg・左投左打

　今年3月、享栄高ブルペンで捕手の背後から見せてもらった剛速球。空気を切り裂くような鋭さ……なんてもんじゃなく、ドーン！と来た。捕球の瞬間の重量感が、見ていて伝わる。球筋の見にくさが出てきたフォームと、常時145キロ前後のパワー。このストレートなら、チェンジアップ、カーブ、スライダーで十分。あとは、投げる以外のワザを磨いて「勝てる剛腕」になりたい。ピンチや失点後に、グッと我慢が利くようになれば、自身が目指す「1位重複」も現実に。

　未来予想図／江夏豊（元・阪神ほか）

【ドラ1候補・高校生編4】前田悠伍・投手・大阪桐蔭高・180cm80kg・左投左打

　今春のセンバツ、140キロ台がなかなか出なかったのを、伸び悩み、頭打ち、だと心配する声が上がった。しかし、不必要に力を入れて投げてなかっただけだ。逆に135キロ前後でも完全に差し込んだ空振りを奪い、勝負球ではちゃんと10キロギアアップ。速球と同じ球筋からチェンジアップを沈める技術はすでにプロだし、持ち球の組み合わせも変幻自在。クイック、バント処理、牽制球……投げる以外の仕事も一級品で、センバツでは、モーション起こしても一塁走者に視線を合わせて動きを封じ、ギリギリのタイミングで打者に顔を向けて、スライダーでストライクを奪っていたから驚いた。「即戦力」という切り口なら、全候補の中で、この左腕が一番かもしれない。

　未来予想図／工藤公康（元・西武ほか）

【ドラ1候補・高校生編5】升田早人・投手・光高・181cm76kg・右投右打

　これほどの素材を知らなかったとは……今春センバツで驚かされた将来性抜群の快腕。アベレージは140キロ前後でもホップ成分抜群の快速球とスライダー、ツーシームを気持ちをこめて投げ込み、打者を圧倒。センター方向へ理想的なテークバックから長いリーチをしなやかに振り下ろす再現性の高さ。完封した初戦、11三振を奪いながら99球におさめてみせた。セーフティバントに飛びついていくスピードと旺盛な意欲。アウトにした瞬間の素晴らしい「喜」の表情自体が、何よりの将来性だ。

　未来予想図／千賀滉大（メッツ）

【ドラ1候補・高校生編5】升田早人・投手・光高・181cm76kg・右投右打　©JIJI PRESS

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