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白川未奈がぶち上げた“スターダム三冠王者”の野望…「最後に死ぬのは決まっているから」中野たむとの“赤白統一戦”を前に語ったホンネ
posted2023/05/19 17:02
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
白川未奈の持つ白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム王座)と、中野たむの持つ赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)のダブル・タイトルマッチが、5月27日に東京・大田区総合体育館で行われる。過去にスターダムで赤と白の2本のベルトを同時に巻いたのは、現IWGP女子王者の岩谷麻優ひとりだけだ。
「白いベルトを持ったら、中野たむと防衛戦をしたいと思っていた。そうしたら、同じ日にたむが赤のチャンピオンになっていた。これはチャンスでしかないな、と」
4月23日、横浜アリーナで白川は上谷沙弥に勝利して第17代の白いベルトの王者になった。中野もまた、ジュリアを倒して第16代の赤いベルトの王者になっていた。
白川未奈、スターダム「三冠王者」の野望
5月4日、福岡国際センターでなつぽいの挑戦を退けて初防衛に成功した白川は、次なる対戦相手として迷わずに中野を指名した。中野もこれに応える形で赤いベルトをかけることになった。
白いベルトを取ったことで、白川のなかにまた新しい考えが湧き上がった。赤いベルトの次にIWGP女子王座まで取って三冠王者になる、というプランだ。
「私には“史上初”という夢がある。お互いの大切なものをかけてリスクを背負って戦う。最高の戦いになるんじゃない? 私は赤と白の2人目の二冠王になる。そして、IWGPも巻いて史上初の三冠王者になりたい。これが今の私の大きな夢です」
これを聞いた中野は、白川に言った。
「私はベルトを統一する気はない。白は感情のベルト。赤は最高峰の強さを示すベルト。それぞれ違う戦いをしていかなければいけないと思っている。2つの戦い方ができるのは、中野たむしかいない。未奈は白の戦いはできても、赤の戦いはできない。最近の未奈の言動は目に余る」
中野は面と向かって白川を非難した。
「色気出し過ぎじゃないの? 勘違いも甚だしい。未奈はコズエン(COSMIC ANGELS)では“第3の女”だったから、出ていくしかなかったんでしょう。月山和香も含めてこの春、いい大掃除ができました」