欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「ミトマが4億円は信じられない」「ミトマは経験が足りない」現地で英国人記者に聞く、三笘薫への本音評価…PK戦惜敗で本人は「反省、反省、反省…」
posted2023/04/25 20:12
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
AFLO
FAカップ敗退後、ブライトンサポーターが陣取るゴール裏を、三笘薫は呆然と眺めていた。
4月23日に行われたFAカップ準決勝のブライトン対マンチェスター・ユナイテッド戦。左サイドMFとして先発した三笘は、マンチェスター・Uの粘り強いディフェンスに苦しんだ。
前半こそドリブルからのカットインでチャンスを作ったが、後半に入るとチームと共に勢いが萎んでいった。試合は0−0のまま延長戦でも決着がつかず、PK戦に突入──。ブライトンの7人目のキッカー、ソリー・マーチが大きく枠を外すと、マンチェスター・Uのビクトル・リンデロフに決められ、ブライトンの準決勝敗退が決まった。
三笘が明かした「あのシーンにもう1回帰りたい」
サッカーの聖地ウェンブリー・スタジアムで行われた試合後、取材エリアに姿を見せた三笘は悔しさを滲ませながら話した。
「こういう試合をやってはいけないと思いながらやっていました。僕自身もなかなか最後のところで、力を出せなかった。チームとしては、 ボールを握りながら比較的うまくやってはいました。決めるチャンスがあった中で、僕自身も決め切れなかったのは反省しています。PK戦は難しいところもありますし、もうちょっと何かできたんじゃないかなと思っています」
この試合で三笘がマッチアップしたのは、イングランドU-21代表歴のあるアーロン・ワン=ビサカ。抜群の身体能力を誇り、粘り強い守備に定評のあるワン=ビサカとのマッチアップについて、三笘は次のように振り返った。
「彼は対人守備が強いので、そこを僕も考えながらやっていましたけど、最後のところで足が伸びてきて防がれるシーンが多かった。本当に完敗かなと思います。
(記者:120分戦い、疲れがすごく出ていたと思うが) 相手がマンツーマン気味でやってきて、ワン=ビサカ選手が上がってくる回数も少なかった。(疲れについては)体の負荷というよりも、相手のカウンターを受けて自陣まで戻ったりするところが多かったからだと思います。 自分自身、前半から仕掛けるチャンスをもっと増やせたなと思いますし、自分からアクションすべきだったと感じます」
それでも延長後半8分、三笘は決定的なチャンスを作った。フェイントで敵を1人かわし、ペナルティエリア手前から縦パス。アルゼンチン代表MFアレクシス・マクアリステルからリターンがあり、三笘はゴール前に侵入した。だがトラップが大きくなり、伸ばした足がGKダビド・デヘアを直撃。シュートを打てなかった。この場面について聞いてみると、三笘は語気を強めた。