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周東佑京が明かす“ネット騒然”あのWBC激走の裏側「抜けると思った」…大谷“憧れを捨てよう”発言も「アメリカ代表全員からサイン欲しかった(笑)」 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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photograph byJIJI PRESS

posted2023/04/04 11:01

周東佑京が明かす“ネット騒然”あのWBC激走の裏側「抜けると思った」…大谷“憧れを捨てよう”発言も「アメリカ代表全員からサイン欲しかった(笑)」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

WBC準決勝で“異次元スピード”が話題を集めた周東佑京。舞台裏を明かした

「全然、全然。(ベンチの様子は)見えてないです(笑)。打球を見ていけると思ったんで、ひたすら走りました」

 周東は二塁走者・大谷を追い抜かんばかりの勢いで疾走した。大谷が村上の打球の行方を確認してからスタートを切ったのに対して、周東はバットに当たった瞬間からすぐにトップスピードで駆け始めていたのだ。

「僕は一塁にいて横からの角度だったので、打球のスピードもわかりましたし、練習のときからムネ(村上)の打球もずっと見てた。(メキシコの)センターの動きも確認しながらでしたけど、抜けると思ったんで行っちゃいました」

素顔がわかるエピソード「大谷の名言編」

 周東らしいエピソードがもう1つ。

 決勝戦を前に大谷が「憧れることはやめましょう。憧れてしまったら、超えられないんで。僕らは、トップになるために来たので。今日一日だけは、憧れるのをやめて、勝つことだけ考えていきましょう!」と円陣の中で話したのは有名な逸話となった。

 実際、それまでのチームにそのような雰囲気があったのか訊ねると「周りは分からないけど、僕は……」と言って話し始めた。

「スゲーなと思って、全員からサイン欲しいくらいでしたし、全員と写真撮りたいぐらいだった(笑)」

 大谷の言葉で気持ちを入れ替え「すごく引き締まりました」と言っていたが、優勝が決まった後は? そう質問すると「アメリカの選手がほとんど帰ってしまった後だったけど、(米国4番の)アレナド選手と写真は撮れました」と白状(?)してまた報道陣を笑わせた。

WBCで変わった「野球観」

 周東は現在27歳。次回WBCは3年後だが「まだ意気込みとか全然ない。ま、3年間怪我をしないで頑張りたいなというくらいです」と肩をすくめた。

【次ページ】 それでも「レギュラー確約ではない」現実

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