2022年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
「お前、汗ヤバいぞ…」ロングコートダディがいま明かす、M-1当日の事件“じつは競馬で100万円負けていた”「1番人気に100万円、いま溶けたわ」
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2023/03/26 17:18
結成13年、2年連続での決勝進出を果たしたロングコートダディ。堂前透(ネタ作り担当、写真左)と兎。吉本興業所属
堂前 いや、今回は当日でしたね。
兎 本番前、楽屋で堂前がめっちゃ脇汗をかいてて。堂前の脇汗って、あんまり見たことなかったから「おまえ、めっちゃ緊張してるやん」って言ったら、「いや、ちゃうねん。競馬に100万円突っ込んで、今、溶けた」と。
堂前 溶けましたね。
――今回も複勝1点買いだったのですか。
堂前 いや、単勝です。そうしたら買った馬は最後尾でした。16着ぐらい。
兎 そんなダメだったの!
――穴狙いだったんですか。
堂前 いや、1番人気でした。僕が100万買って、1番人気になりました。阪神(競馬場)の最終です。
兎 100万入れただけで人気順って変わるんや。
堂前 ギリギリ2番人気で、競ってたんで。
「いや、ロングさんの方が絶対、先輩なんで…」
――その楽屋の様子はどうでしたか。いろいろなファイナリストの方に話を聞くと、必ずウエストランドの井口さんの話になるのですが。とにかくしゃべり続けていた、と。
兎 確かによくしゃべっていましたね。楽屋で、僕らのことをずっと「先輩」だと言い続けてました。僕らからしたら、そんなわけないやん、と。ずっと先輩のつもりで見続けてきたので。なのに「いや、ロングさんの方が絶対、上なんで」みたいな。正直、めんどくせえなと思いましたね。あとで調べたら同期だったんですけど、僕らの同期の東京のインディアンスとかはウエストランドを後輩と見なしているんです。ウエストランドがそう主張するから、って。ややこしい!
――今大会から控えスペースが舞台裏になりましたよね。なので、出番のときの、廊下を通ってスタジオに移動するシーンもなくなりました。
堂前 ない方がいいですね。
兎 あそこでボケたりする芸人が出てくると、何もやるなと言われてても、何かやらざるをえない。やらん芸人は、ボケなかったと見られるので。でも、どちらにしても観る人にとっては邪魔な情報じゃないですか。ネタの前に。だから、なくなってよかったですよ。
「失礼過ぎると言われました」
――笑神籤(えみくじ)は何度経験しても、やはり緊張するんでしょうね。
兎 トップを決めるときは、いちばんドキドキしますね。
堂前 おれはそうでもなかった気がするな。(自分たちの名前が)出るわけないと思っていたので。ほんま、カベポスターっぽかった。