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「もうプロレスを続ける資格が…」スターダム・上谷沙弥が苦悩の先に見つけた“答え”「飛べる今のうちに飛びたいんです」《特別グラビア》
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2023/02/02 17:00
白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム王座)を13度防衛している上谷沙弥。防衛記録の更新をかけて、2月4日に大阪で渡辺桃と対戦する
防衛を重ねるにつれて、“白いベルトの王者”としての自覚は高まっている。
「ベルトを狙っている時よりも、追われている今の方が大変ですね。チャンピオンの器じゃないとか、今までベルトを持っていた選手の影があるとか、色々と言われてきましたけど、私はこのベルトに自分で色を付けてきたし、今は“白いベルトの絶対王者”だと思っているので。みんな人生をかけてきているのでその分、重圧は大きいし、常に狙われているのも感じる。それでも、私がスターダムを背負っているという意識は持っています」
「滞在5分で2万円」“白の王者”の失敗談とは?
すっかり王者としての振る舞いが板についてきた上谷だが、日常生活ではちょっと抜けたところもあるようだ。つい先日、繁華街で経験した失敗談を教えてくれた。
「日曜日に友達とキャリーバッグを持って新宿を歩いていたんです。食事してお酒でも飲もうと思っていたんですけど、どのお店も満席で、どうしようかと悩んでいたら客引きから声をかけられて……。『空いている店、ありますよ』につい乗せられて店に入ってしまった。怖そうな人がたくさんいて、『大丈夫かな……』と思いつつタブレットで注文しようとしたら、値段が書いてないんですよ。とりあえず飲み放題を頼んだけれど、トイレに駆け込んでググったら、案の定ぼったくりの店で……。友達に『ここヤバいよ』と話してすぐ店を出ました。5分しかいなかったのに、お会計は2人で2万円。でもそれで済んでよかったです。みなさん、キャッチについていってはダメですよ!」
また、お酒にまつわる話ではこんなのもあった。
「12月に誕生日会をしてもらって、人生で初めて泥酔しました。完全に立てなくなって、記憶はあいまい、家まで送ってもらったのはうっすらと覚えています。朝、目が覚めて、とりあえずみんなに謝罪! ごめんなさい、ごめんなさいって(笑)。でも、26歳にして初めてお酒の良さを知りました。同時にお酒の怖さも知りました。最初のうちは梅酒ソーダとかカシスソーダだったんですけど、徐々にペースが上がってきてしまって……」