月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
「アレ」と「立ちション」…ちょいギリギリめのキーワードで岡田阪神は18年ぶりの優勝を目指す!
posted2023/02/01 11:00
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph by
JIJI PRESS
阪神タイガースの監督に岡田彰布氏が復帰してから、スポーツ新聞も盛り上がっています。
最近では『岡田監督、激励会で「今年からアレをやりますから期待してください」』(1月27日・日刊スポーツ)。
出た、力強く「アレ」宣言! というかアレって一体何でしょう? ではおさらいします。
『「アレ」というフレーズは岡田氏がオリックス監督時代の2010年、交流戦優勝を視界に捉えたナインに余計な重圧をかけないようにとの配慮から使用を決めた「優勝」を示す隠語である』(2022年11月6日・東京スポーツ)
岡田監督は阪神復帰後にもナインに重圧を与えないよう「アレ」を使用しはじめた。すると選手も秋季練習初日から、
「一緒に“アレ”目指して頑張りたい」(湯浅京己)
「僕たちは(監督に)ついていって、“アレ”目指して頑張りたい」(佐藤輝明)
誰もが「アレ」「アレ」と言いだして、なんだか面白い風景になっている。しまいには阪神の2023年チームスローガンが『A.R.E.』(Aim! Respect! Empower!)になった。ちなみに読み方は「えーあーるいー」。
日刊ゲンダイは『岡田監督の口癖である「アレ=優勝」を生かした無理やりな印象は拭えない』(2023年1月5日)と書いていたが、そりゃどう考えても無理やりに決まってる。でもそんな勢いがたまらない。
「アレ」のインパクトを超える「立ちション」
というわけで岡田語録に関する報道があふれるここ数カ月なのですが、就任してから私が最も注目した言葉がこちらである。
『岡田彰布監督、就任後初の打撃指導はまさかの「立ちション打法」』(2022年10月26日・スポーツ報知)
“立ちション”というパワーワードを各紙大きく報じていたが、何かといえば「理想の打撃フォーム」のことだった。