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オズワルドも見取り図もいないM-1は“波乱”回になるか…「初出場5組」で優勝候補は? 麒麟・川島さん絶賛「YouTubeで1000回見た」コンビとは
text by
鈴木工Takumi Suzuki
photograph byM-1グランプリ事務局
posted2022/12/01 17:28
今年のM-1、9組のファイナリスト。(左から)ダイヤモンド、カベポスター、男性ブランコ、ロングコートダディ、さや香、真空ジェシカ、キュウ、ウエストランド、ヨネダ2000
東京の超若手【4】ヨネダ2000も、昨年は結成2年目ながら準決勝に進出して注目を浴びた。愛がループするリズムの上に、誠があらゆる角度からボケを詰め込む漫才を得意とするコンビで、今年は傑作「YMCA寿司」「どすこい」をさらに進化させた変奏曲を生み出している。
12月上旬に控えた「THE W」決勝とのネタかぶりが気になるが、同期の令和ロマン・高比良によれば、昨年は同様の状況で2大会用に決勝ネタ4本を用意して賞金2000万円を狙っていたという。そのスタミナは侮れない。
女性コンビの決勝進出は2009年のハリセンボン以来、13年ぶりとなる。ハリセンボンが2007年に記録した女性コンビ最高順位の4位を上回ってファイナルラウンド進出なるか注目だ。
【5】ダイヤモンドは東京よしもと若手劇場で活躍する、唯一無二のトリックスター。昨年、YouTubeチャンネルに、野澤輸出が一方的にしゃべる漫才、小野竜輔が同じフレーズしか繰り返さない漫才などなど、200本以上のネタを毎日あげ続けてきた。そして今年は野澤の骨折休養により、野澤の等身大パネルと小野が漫才するという幕開けを切りながら、白黒のストライプだったスーツを新調して「おもしろ」から雰囲気を一新。多彩すぎる球種を誇りながらも、今年のM-1予選は正念場をほぼ一つの球種で乗り越えてきた。それでも決勝で何を仕掛けてくるのかわからない怪しさが魅力だ。
過去最多となる7261組がエントリーした今大会で、初の大舞台の切符を手にした5組の漫才師たち。この中から頂点に立つコンビが生まれるかもしれない。
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