2021年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
オズワルドの告白…ダウンタウン松本のひと言で「ほんと泣きそうでした」松本とオール巨人“真逆のアドバイス”から1年間をどう過ごした?
posted2022/04/10 17:01
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Keiji Ishikawa
史上最年長のチャンピオンが誕生した2021年のM-1。ファイナリスト10組中5組が初登場、また5組が“非吉本”という異例の大会だった。出場した漫才師たちのインタビューから、あの“12月19日”の舞台ウラに迫る。
結成7年で3年連続の決勝となったオズワルド。2019年は7位、20年は5位、そして昨年は2位。振り返れば、20年大会、ダウンタウン松本人志とオール巨人から“真逆”のアドバイスを受けていた。畠中悠(34歳)と伊藤俊介(32歳)は審査員2人の言葉をどう消化したのか?(全3回の2回目/#1、#3へ)
結成7年で3年連続の決勝となったオズワルド。2019年は7位、20年は5位、そして昨年は2位。振り返れば、20年大会、ダウンタウン松本人志とオール巨人から“真逆”のアドバイスを受けていた。畠中悠(34歳)と伊藤俊介(32歳)は審査員2人の言葉をどう消化したのか?(全3回の2回目/#1、#3へ)
――1本目のネタのとき、スタジオに通じる廊下を歩く2人の姿がじつに堂々としていて非常に印象に残りました。6番目の登場で、前の出番の真空ジェシカが廊下でコケるというボケをしていました。あのあたりは気になりませんでしたか?
伊藤 やるだろうなと思っていたんで。2番手のランジャタイのクニさん(国崎和也)とかも、廊下のボケだけで4分使うんだって意気込んでたぐらいですから。
畠中 嫌だったとかは全然ないです。ただ、ゆにばーすの川瀬(名人)さんとは話していたんですけど、廊下でボケるコンビが3組ぐらい続いて、やらざるをえない雰囲気にするのだけはマジでやめてくれと思っていました。
――芸人として勝負を挑まれているような感覚になってくるものですか。
畠中 自分らだけやらないわけにはいかないな、と。そこでの戦いもあるんで。
伊藤 寄席とか通常の公演だったら100パーかぶせるところですからね。でもM-1なんで、いくら前がボケても、関係ないだろって思ってましたけど。
「ほんと、泣きそうになっちゃいました」
――あと、1本目のネタが終わったとき、伊藤さんが真っ先に、巨人さんと松本さんの声が早く聞きたい、というような話をして。普通だったら、そんなこと怖くて言えないだろうに、よっぽど手ごたえがあったんだなと思ったのですが。
伊藤 あんなの手ごたえなきゃ言わないですよ。
――ですよね。で、松本さんが「僕はめちゃくちゃおもしろかったですね」と言ったとき、一瞬、顔を隠すように後ろを向きましたよね。