濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
「立ってるだけで映える」173cmの“闘うグラドル女優”後藤智香がリングで見せる“華”と野心「四方から見てもらえるのがとにかく嬉しい」
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2022/12/01 11:01
アクトレスガールズに所属する“闘うグラドル女優”後藤智香。長身を生かしたジャイアントスイングも繰り出す
「プロレスラーだなんて言えない、でも…」
11月10日の新木場1stRING大会では、アイスリボンの朝陽が会場を訪れ、リングでマイクを取った。同期(同年デビュー)である青野へのアイスリボン参戦オファーだった。朝陽にも、アクトレスガールズがやっていることはプロレスに見えた。だからお互いを盛り上げていけると感じたのだ。11月27日のアイスリボン川口大会から対抗戦/交流戦がスタート。アクトレスガールズからは青野、入江、松井が出場している。
プロレスとは縁を切ったはずなのにアイスリボンと交わるのか。そういう疑問も出てくる。アイスリボンの選手の中にも「あの人たちがやってるのはプロレスなのか、そうじゃないのか」、「プロレスをやめた人たちとの試合がなぜ組まれるのか」といった拒否反応がある。
新人の後藤も、これをどう受け止め、位置付けていいのかよく分からない部分がある。ただ率直な気持ちとして、興味はあるという。
「今はまだ、自分のことをプロレスラーだなんておこがましくて言えないです。でも技を受けたら痛いし、エルボーもガツガツ音がするくらい激しく打ち込む。そういうことをやっているからには、強くなりたいです。アイスリボンさんとの闘いだって、実力さえあれば“自分が行きます”と言いたかった」
「女性から見ても可愛い、カッコいい人になりたい」
今は練習と試合をとにかくたくさんしたい。だから稽古で長期間、拘束される演劇は今は難しいかなと感じている。
「アクトレスガールズに入って、プロレスの映像も見るようになりました。同じ長身ということもあって、赤井沙希さん(DDT)や上福ゆきさん(東京女子プロレス)がカッコいいなって。それにスターダムの中野たむさんとなつぽいさんのタッグ。カッコいいし可愛いし、キラキラしてて最高ですね。体制は変わったけど、アクトレスガールズの先輩なんですよね。
女性から見ても可愛い、カッコいい人になりたいですね。アクトレスガールズも女性ファンを増やしたいです。それにヒール(悪役)になってみたいんですよ。コスチュームも黒にして。みんなが“楽しい”後藤智香に慣れたところで、実力を蓄えておいて一気に変身できたらなって。そういう下心もありますね。え、下心って言わないですか。野望? それです(笑)」
セコンドとして先輩たちの闘いを見ていて、感動して泣いたことがあると後藤。そういう経験があるからこそ、余計に早く力をつけたいと思う。後藤智香は女優の卵でかけ出しのグラビアタレントだ。リングに上がってはいるがプロレスラーではない。けれど間違いなく、プロレスに魅せられている。
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