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金哲彦が教える「3年ぶりにフルマラソンに出てパーソナルベストを出す3つの心得」
posted2022/10/27 11:00
text by
林田順子Junko Hayashida
photograph by
JMPA
エントリーした大会が中止となり、何度も辛酸を嘗めてきたランナーの方々も、やっと心置きなく大会に申し込めるようになりました。僕としては、タイムにこだわらず、初心に戻って大会を走れる喜びを堪能してほしいところですが、せっかく出るなら、PBを狙いたいと思っている人もいるでしょう。そこで久々の大会でPBを達成するための心得をお教えします。ただし、そんなに簡単な話ではありません。僕が身をもって経験したからです。
先日、ゲストランナーとして2年半ぶりにオホーツク網走マラソンに出走しました。ランナーたちと写真を撮りながらでも、5時間切りで走れるだろうと思っていたのですが、結果はなんと5時間40分。30km以降はこれ以上走ったら足を痛めると思い、歩いたり走ったりの繰り返し。5日経っても筋肉痛が抜けないほどのダメージでした。そこでみなさんが同じような経験をしないために、3つのポイントをお教えします。
POINT1 走力を確認する
まず3年のブランクは想像以上に大きいと思ってください。レースペースで走る練習もしていませんし、体も加齢しています。大会の記憶は鮮明でも、体は感覚を忘れている。そこでまず、半年以上前に自分の実力を思い知るためにも、スローペースでいいのでロング走を行い、長く走る感覚を取り戻しましょう。このときに著しくダメージが残るようだと、大会には間に合わない可能性があります。
そして遅くとも3カ月前にはハーフマラソンにチャレンジしてPBを狙いましょう。例えばフルマラソンでサブ4を狙うなら、ハーフの最低ラインは1時間50分。この目標がクリアできれば、コロナ前と同じトレーニングメニューで問題ありません。いきなりフルの自己ベストを目指すのではなく、自分の今の走力を正しく知ることが大切です。