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「クボはもっとゴールにこだわるべきだ」ソシエダの伝説的DFから久保建英への注文「パスの出し手という印象」「冷徹に狙っていい」

posted2022/10/16 17:02

 
「クボはもっとゴールにこだわるべきだ」ソシエダの伝説的DFから久保建英への注文「パスの出し手という印象」「冷徹に狙っていい」<Number Web> photograph by Getty Images

ソシエダで攻撃の中核として存在感を示している久保建英。ラ・レアルのレジェンドは彼の活躍をどう見ているのか?

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 久保建英がレアル・ソシエダで存在感と輝きを放ち続けている。攻撃の主軸としてゴールに絡むプレーをし、一方で前線からの鋭いプレスでもチームに貢献。21歳の日本人アタッカーをソシエダの伝説的CBはどう見ているのか。ラ・レアルのレジェンドが語る久保建英論。(全2回の後編/前編へ) <翻訳・構成:田邊雅之>

 レアル・ソシエダのレジェンド、アルベルト・ビクシオ・ゴリスとの久保を巡る対話は、期せずして日本サッカーのイメージという話題にまで発展した。ちなみに日本代表は来月カタールで行われるワールドカップで、スペイン、ドイツ、コスタリカと同じ予選グループになる。

 特に久保は、スペイン代表に招集される選手の特徴やウイークポイントを熟知しているために、スカウティングにおいても貢献できるだろう。ゴリスはその点を認めた上で、自身の経験について語り始めた。

「僕がスペイン代表に選ばれたのは、1988年、30歳のときだった(ワールドカップ、イタリア大会予選のアイルランド戦)。当時、バスクの人間がスペイン代表でプレーするというのは(文化的に)かなり難しい側面もあったけど、代表の誘いを断れるはずがない。実際、エミリオ・ブトラゲーニョやミチェルと一緒にプレーできたのは光栄だったし、センターバックではマヌエル・サンチスともコンビを組んだ。彼らと一緒にプレーできたのは最高の思い出になったよ。

 唯一残念だったのは、本大会の決勝トーナメント1回戦で、ユーゴスラビアに負けたことだね。結局、その試合はスペイン代表での最後の試合にもなってしまった。大会が始まったときにはもう32歳でベテランになっていたからね」

初のワールドカップ出場がもたらすもの

 ちなみにゴリスが言及したのは、イビチャ・オシムが率いていたチームである。オシムは不幸にも今年5月に他界したが、日本サッカーの発展に大きな影響を与えたことは、私にも漏れ伝わってきている。今やその日本代表において、久保は主力選手になった。初めて臨むワールドカップは、彼にとっていかなる意味を持つのか。

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