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愛馬“オマタセシマシタ”が好きすぎる、ジャングルポケット斉藤慎二に聞いた“馬主って大変ですか?”「どうしてこんなに、というくらい可愛い」
posted2022/10/05 11:05
text by
軍土門隼夫Hayao Gundomon
photograph by
Yuki Suenaga
寂しいねで終わらせていいのか
――昨年3月、種牡馬を引退して功労馬として過ごしていたジャングルポケットが息を引き取りました。もう23歳で、不慮の死というわけでもありませんでしたが、ニュースを見たとき、何を思いましたか?
斉藤 いつものようにエゴサーチをしたら「ジャングルポケット」でバーっとニュースが並んでいて、最初は何が起きたのかと思いました。そのニュースを読みながらあらためて、自分の中で勝手にジャングルポケットという馬に対して、他の馬とは違った感情を持っていることに気づきました。この名前でいただいたお仕事もたくさんあった。それこそ『ウイニング競馬』にも繋がった。死んでしまったね、寂しいねで終わらせていいのか。そういう気持ちが湧いてきたんです。
――それが、馬主になって、ジャングルポケットの子供を買って走らせようという決意に繋がったわけですね。
斉藤 僕、競馬は好きなんですが、馬主になることにはずっと興味がなかったんです。『ウイニング競馬』にも出ているし、変な感情が入るのはよくないという思いもあって。一口馬主に誘われたこともありますが、一切やってきませんでした。でもこのとき、ジャングルポケットは死んでしまったけど、その名前は子供を通じて残る。僕らの名前もジャングルポケットからもらった。だったらそれを僕らが次へ繋げたい、と思ったんです。
個人のチャンネルは以前からやってみたいと思っていた
――そして2ヵ月後、YouTubeチャンネル『ジャンポケ斉藤、ジャングルポケット産駒を買う』を立ち上げました。
斉藤 トリオではない、個人のYouTubeチャンネル自体は以前からやってみたいと思っていたんです。でも、競馬を対象にするにしても、何をどうするかまでは思いついていなくて、なかなか始められずにいたところでした。
――そんなすべてが一気に繋がった、という感じですか?
斉藤 そうです。ただ悩んだのは、馬の死を自分のために利用しているように映るのは嫌だなということでした。そこはすごく考えましたね。でも本当にそんな気持ちではなかったし、もう言われたら言われたでしょうがないと思って、思い切って始めました。