酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
村上宗隆53発の平均117.9m、大谷翔平34発は124.1m… では日米「最長本塁打・平均飛距離」1位、“推定180m弾”を打ったのは誰?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama/Nanae Suzuki
posted2022/09/12 17:00
村上宗隆と大谷翔平。大アーチで日本を沸かせる2人とともに日米球界が誇る「飛ばし屋」は誰?
NPBでもMLBでも、飛距離が大きい「飛ばし屋」と、本塁打を量産する打者は別物だ。平均飛距離が大きいに越したことはないが、それとともに「好球必打」が確実にできるほうが有利なのは間違いない。
本塁打の飛距離は——特に過去のものは推定になるのが残念なところだが——NPBとMLBの史上5傑は以下の通りだとされている。
<MLB>
1位 195m M.マントル(ヤンキース)1960年
2位 175m B.ルース(ヤンキース)1921年
3位 172m M.マントル(ヤンキース)1953年
4位 164m R.ジャクソン(アスレチックス) 1971年
5位 163m A.ダン(レッズ) 2004年
<NPB>
1位 180m A.カブレラ(西武)2005年
2位 170m 大下弘(東急)1949年
2位 170m R.ブライアント(近鉄) 1990年
4位 162m ブーマー.W(阪急) 1988年
5位 160m 松井秀喜 1998年
ブーマーの「162m弾」を見た時の衝撃体験
筆者は1988年7月13日の西武戦でブーマー・ウェルズが渡辺久信から162mの大ホームランを打ったのを、当時の得意先の課長さんと一緒に見た。
左翼席のはるかに上の夜空に吸い込まれていったが、ビールをけっこう飲んでいた中で現実のものとは思えず2人ともしばらく無言だった。夜の「プロ野球ニュース」で改めて確認すると、このホームランは着地点が判明した本塁打としては史上最長だったという。
ホームランにまつわる話は「ほら話」めいてなかなか楽しい。景気の良い一発をこれからも期待したい。
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