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西川貴教(TMR)×近江高吹奏楽部が“生ライブ”! 大阪桐蔭と天童よしみ、習志野とスカパラ…これまでどんな“有名人×ブラバン”企画があった?
posted2022/06/29 17:00
text by
梅津有希子Yukiko Umetsu
photograph by
L)Sankei Shimbun、R)Yukiko Umetsu
毎週楽しみに見ているNHKの「うたコン」。近年、生演奏の音楽番組がめっきり減ってしまったが、吹奏楽部出身の筆者にとっては、アーティストの生歌を引き立てる演奏も楽しみの1つだ。
「うたコン」は通常、プロのミュージシャンによる生演奏だが、6月28日(火)放送の西川貴教のステージで近江高校吹奏楽部が出演すると聞き、番組が始まった瞬間から固唾を吞んで見守っていた。このコラボが実現したのは、近江が準優勝した今春の第94回選抜高等学校野球大会がきっかけだ。
近江×西川貴教の“生コラボ”が実現するまで
4年前にリニューアルした近江の応援は、ファレル・ウィリアムスの『Happy』や、チャンステーマとして使うピットブルの『Fireball』などの洋楽を演奏するスタイルが、高校野球ファンの間ですっかり定着。センバツ準決勝からは、「地元らしさを出したい」と、滋賀県出身の西川の『HOT LIMIT』を急きょ応援曲に取り入れた。吹奏楽部顧問の樋口心氏に聞いたところ、西川が日頃からメディアで滋賀県のことを話していたことから、常々「応援に取り入れたい」と考えていたという。
西川は、2008年に初代「滋賀ふるさと観光大使」に任命され、主催する大型野外フェスティバル「イナズマロック フェス」を琵琶湖畔で毎年開催。2020年には滋賀県文化功労賞を受賞するなど、近年、滋賀愛あふれるアーティストとしても話題だ。
センバツの応援がきっかけで、ツイッター上で西川との交流が始まった近江高校吹奏楽部。センバツ終了後には西川から、刻みたくあんのマヨネーズあえがサンドされた滋賀名物「サラダパン」が、全校生徒分約800個贈られたという。
このセンバツでの出来事がきっかけとなり、今回「うたコン」でのコラボが実現。近江高校吹奏楽部にとっては、テレビ番組での生演奏は初めてだ。