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病院への迷惑取材、誹謗中傷も…大谷晋二郎“頚髄損傷のリング事故”をプロレス界はどう受け止めるべきか?「安易な“悪者探し”ではなく…」 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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posted2022/05/17 17:00

病院への迷惑取材、誹謗中傷も…大谷晋二郎“頚髄損傷のリング事故”をプロレス界はどう受け止めるべきか?「安易な“悪者探し”ではなく…」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

4月10日の両国大会、メインイベントに登場した大谷だったが、事故により大怪我を負ってしまう

大谷「プロレスを宜しくお願い致します」

 そして今月13日、ZERO1を通じて大谷本人のコメントが発表された。首から下が麻痺した状態の大谷が看護師に言葉を伝え、代筆してもらったものだという。以下がその全文である。

「プロレスを大好きでいてくださる熱いプロレスファンの皆様、そしてプロレス業界関係者の皆様、この度は僕の怪我で大変なご迷惑とご心配をお掛けして本当に申し訳ありません。

 また、皆様から温かい気持ちを頂いている事に感謝します。

 今僕は、一日でも早く皆様の前へ戻れるように、毎日治療やリハビリに励んでいます。

 僕は必ず皆様の前に帰ります。

 今後ともZERO1を、そしてプロレスを宜しくお願い致します。 

 令和4年5月13日 大谷晋二郎」

安易な“悪者探し”にすがらない胆力が必要

 田中将斗をはじめ、ZERO1の選手たちは試合を続けている。新世代の中心である北村彰基は大谷のTシャツで入場。大谷の負傷から4日後、大日本プロレスに参戦した永尾颯樹は、敗れたものの「ZERO1はいま頑張らなきゃいけない。絶対に諦めない」と言葉に力を込めた。大谷に関わったことのある人間は、誰もがそれぞれの場所で自分にできることを考え、ベストを尽くそうとしている。

 人気プロレスラーが大怪我を負った。それを知った人間の心は当然、落ち着かない。大谷が負傷した原因を急いで探し、何か「これが悪い」と決めて批判すれば、ひとまずは安心できる。胸がザワつかなくなる。けれど、ことはそう簡単ではない。時間をかけた検証が必要だし、業界改善の必要があっても、それが普及するまでに時間はかかるだろう。

 大谷の怪我との闘いも、まさに“長期戦”だ。大谷の回復を願いながら、安易な“悪者探し”にすがらない胆力を持ちたい。我々はそれができるだけの力を、大谷の試合から受け取ってきたはずだ。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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