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「オオタニ、マジカ…」レベルで凄い大谷翔平 “完全未遂+もう少しで満塁弾の投打躍動”《ライバルの超一流選手もホレるワケ》
posted2022/04/21 17:03
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Getty Images
<名言1>
正直、大谷翔平のプレーを見てエキサイティングになれないなら、野球を観るべきではありません。彼には他を超越した才能があるのですから。
(マット・バスガーシアン/Number1048号 2022年3月31日発売)
◇解説◇
「ショウヘイ、キュンデス!」
突然の現地実況に驚いた人も多いだろう。
バスガーシアン氏は現在、エンゼルス担当の実況アナウンサーを務める人物だ。彼が突然の「日本語実況」を挟み込んだのは、大谷が今季第1号と第2号ホームランを放った現地時間15日のレンジャーズ戦だった。実はこの「キュン」実況、開幕前にスポーツアンカー近藤祐司氏との『Number』での対談で教えてもらったもので、「キュンデス」以外にも様々な日本語フレーズをゲットしていた。
そんなバスガーシアン氏は、大谷の魅力についてこのようにも語っていた。
「彼は野球において世界で一番になりたいのであり、最も人気のある選手や一番のスターを目指しているわけではないということです。彼の練習に対する姿勢を見ていたらわかります。彼は野球においてベストになりたいのだと」
登板前に2打席立って“もう少しで満塁弾”など2打点
こんな風に語っていたが……大谷は現地時間20日のアストロズ戦で投打両面での躍動を見せた。1番投手で先発出場した大谷は、マウンドに立つ前から見せ場を作る。
先頭打者で四球を選んだのを契機に、エンゼルス打線は相手先発オドリッジの乱調などにつけこみ、打者一巡で4得点を奪う。そして二死満塁のチャンスで打席に再び大谷。外角に投じられた2球目にバットが出ると、あと数メートルで満塁ホームランという大飛球で、フェンス直撃の2点タイムリー二塁打に。いきなり自らを援護した。
“登板前に2打席立って2打点”という時点で異例の出来事だが……この日の大谷は立ち位置がバッターボックスからマウンドに変わっても凄まじかった。切れ味鋭いスライダーとフォークにアストロズ打線は手も足も出ず、3~4回の6者連続三振を含めて5回11奪三振、1人も走者を出さない完全試合ペースとなった。
完全試合ペース中にセーフティーバント成功
大谷は6回の第4打席で相手の虚をつくセーフティーバントを成功させるなど、敵地を“大谷劇場”に巻き込んだ。
直後の6回裏1死に初安打を浴びてパーフェクトピッチングは終わったものの、6回自己最多タイとなる12奪三振、被安打1で今季初勝利、4打数2安打2打点。マルチヒットだった大谷の安打数が、強力アストロズ打線の安打数を上回るなど、メジャー5年を通じても指折りの“投打躍動”と言えるだろう。