2021年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
オズワルドがいま振り返るM-1の“大失速”「もう、大失敗!ほんと苦しい」「あのあと和牛さんやチョコプラさんがめっちゃ優しいんです」
posted2022/04/10 17:00
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Keiji Ishikawa
50歳と43歳の錦鯉――史上最年長のチャンピオンが誕生した2021年のM-1。ファイナリスト10組中5組が初登場、さらに“非吉本”が5組という異例の大会だった。出場した漫才師たちのインタビューから、あの“12月19日”の舞台ウラに迫る。
結成7年で3年連続の決勝となったオズワルド。2019年は7位、20年は5位。そして昨年は1本目で665点というハイスコアを叩き出し、暫定1位に。しかし2本目でまさかの“大失速”。畠中悠(34歳)と伊藤俊介(32歳)はあの準優勝をどう振り返るのだろうか(全3回の1回目/#2、#3へ)。
結成7年で3年連続の決勝となったオズワルド。2019年は7位、20年は5位。そして昨年は1本目で665点というハイスコアを叩き出し、暫定1位に。しかし2本目でまさかの“大失速”。畠中悠(34歳)と伊藤俊介(32歳)はあの準優勝をどう振り返るのだろうか(全3回の1回目/#2、#3へ)。
――M-1後、いろいろなところで話されていましたけど、最終決戦のトリで登場したとき、「お客さんが猿を探していた」と。そんなに前の出番の錦鯉のネタ(猿をつかまえるというネタ)の余韻は強烈でしたか。
伊藤 半端じゃなかったですね。
畠中 あとは僕らのネタ(列に割り込まれたらどうするかというネタ)の出来が悪かった。お客さんの心をつかめなかったですね。
――テレビで観ていると、会場でどれくらいウケているかがわかりづらいのですが。
畠中 最初のボケとツッコミのところで、あれ?と思いました。僕が勝手に話を進めるので、「理想のオレとしゃべるな!」っていう伊藤のツッコミが入るんですけど、ライブではそこがウケていたので。あそこでハッキリとわかりましたね。ウケてないな、と。
――あのネタは去年の7月、「ABCお笑いグランプリ」(朝日放送)で優勝したときも2本目として披露したものでした。あのときとは、ちょっと内容が変わっていましたよね。
畠中 あの番組を観た審査員とかお客さんもいると思ったので、いろいろ付け足して。これで完成した、と思って出したんですけど。
「もう、大失敗! ほんと、苦しいです」
――正直なところ、1本目、ぶっちぎりでトップに立ったときは、2本目のネタはウイニングランのようになるのではないかとさえ思っていたのですが。
畠中 つくりが複雑過ぎましたね。M-1って全部で約3時間半、放送されるんですよ。普通に考えたら相当、疲れてますよね。なのに、最後の最後で、じっくり聴かないとわからないネタをやってしまった。