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《単独インタビュー》大谷翔平27歳が明かす“オフのトレーニング&食生活”「このオフは焼肉を一度も食べなかった」「最近は自炊するので」
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph byNanae Suzuki
posted2022/03/31 17:03
発売中のNumber『大谷翔平が待ちきれない。』ロングインタビューで、新シーズンへの想いを語った
大谷 そこはもう、野球をやめるその日まで強くなるという気持ちでやり続けると思います。フィジカルは野球をやる上で根本となる部分ですし、フィジカルで強さを出せないと納得のいく動きができません。だから30代後半になっても、20代を超えるフィジカルを作っていく気持ちは失いたくない。そのためには健康で、しっかりトレーニングできる環境を整えなければなりません。その上で、歳を重ねるごとに増えるケガのリスクと向き合いながら、フィジカルの強さを高めていきたいと思っています。
――年明けまでフィジカルを意識したトレーニングをしてきたということは、1月半ばからは野球がうまくなるための意識を技術へ移行させたということですか。
大谷 そうですね。年明けまではパフォーマンスを上げるための準備をする期間で、その後はできあがった今年のフィジカルと技術を摺り合わせていく感じです。
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――それはファイターズのときから毎年行っていた開幕前の『音合わせ』の作業を、今も変わらず続けているということ?
大谷 年明けまでは、投げるといっても球数が決められている立ち投げのキャッチボールで、スピードも80マイル(128km)から85マイル(136km)が出ればいいくらいの感じですけど、1月の後半くらいから90マイル(144km)をメドにブルペンで投げていきます。85マイルを投げる中で技術を磨いたり、メカニックを整えていくことはオフシーズンの間もずっとやっていることなんですけど、それを90マイル後半(152km~158km)でやっていくと身体が持ちませんから、そこの音合わせはオープン戦の、バッターが立ったときじゃいとできないかなと思います。今年のフィジカルを使って95マイルを越えるボールを投げていく中で、いかにして技術を上げていくか。そこは身体の負担も含めて、ある時期までは抑えなければなりません。
――つまり、音合わせができる時期は限られているということですね。
大谷 とくにピッチャーとしてその時期は限られてきます。実際、今年はオープン戦の数が減る分、登板間隔も変わるし、登板する数も1、2回、減ると思うので、その中で開幕に100%を持っていけるよう合わせたいなと思っています。
(中略)
「このオフは焼肉も一度も食べなかったし…」
――野球は十分楽しそうですが(笑)、では日々の中で今、ささやかな幸せを感じることは何ですか。