オンラインで藤井竜王らの活躍を見られる。それを入り口に現実でも将棋を指すという楽しみを実感する。そして棋力関係なしに将棋好きな人が和気あいあいとできるだけでも、幸せなものである。

藤井ブームで沸く今だからこそ……

　先崎九段もこのように話していた。

「オンラインで指す機会が増えていること自体は非常に喜ばしいことですが、その一方で以前は実際に対面で向き合って将棋を指すという空間がとても多かっただけに、そういった場所が限られていることは寂しさがあります。そういった意味でも『COBIN』さんのような自由に将棋を指せる、楽しめる空間があることはとても貴重ではないかなと」

©Satoshi Shigeno

　考えてみればスポーツだって草野球やフットサル場でのん気に笑いつつ、たまにガチでプレーする楽しさ、へたっぴな自分の至らなさを笑ったり、周囲との触れ合いで気分が上がる効能を感じる。江戸時代からあった将棋なら、藤井ブームで沸く2020年代の今、もう一度見直されてもいいんじゃないかな……と、ふと思った。

　指す将も観る将も、将棋が好きならだれでも楽しめる。オンラインだけでなくリアルの場でも将棋を楽しめる空間は今後も存在してほしいな――と願うばかりである。

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