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「あなたが選ぶ最高の有馬記念」ベスト5発表! オグリキャップかトウカイテイオーか…わずか14票差の1位は?《1100人アンケート》
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by©Sports Graphic Number
posted2021/12/24 17:04
1993年の有馬記念、ナリタブライアンの兄としても知られる菊花賞馬ビワハヤヒデを、真っ向勝負で競り落としたトウカイテイオー。1年ぶりのレースとは思えない走りは“奇跡”と称えられた
1位 1993年 トウカイテイオー 231票
トウカイテイオーが“奇跡の復活”を果たした1993年の有馬記念が、231票を獲得して堂々の1位に輝きました。
無敗で1991年の皐月賞とダービーを制し、父シンボリルドルフ以来の三冠馬への期待が高まったトウカイテイオーでしたが、無念の骨折で菊花賞を断念。ここから、怪我との長い戦いが始まります。復帰戦となった翌年の大阪杯を圧勝するも、続く天皇賞・春ではメジロマックイーンの5着に敗れて、ふたたび骨折で休養。さらにぶっつけ本番の天皇賞・秋も7着に終わり、“帝王”の名は地に落ちてしまいます。
それでもトウカイテイオーは、1992年のジャパンカップで「史上最強メンバー」と言われた外国馬を撃破。健在を示しましたが、有馬記念では腰を痛めた影響もあって11着に惨敗。その後の休養中に3度目の骨折が判明し、陣営の懸命の努力で364日ぶりにこぎ着けた復帰戦が、1993年の第38回有馬記念でした。
中央競馬の常識では、1年ぶりの出走でGI制覇など夢のまた夢。トウカイテイオーは単勝9.4倍の4番人気に支持されましたが、その多くが“応援馬券”でした。しかしレースでは田原成貴騎手の渾身の手綱に応え、常識を覆す走りを披露します。最後の直線で同年の菊花賞馬・ビワハヤヒデを一完歩ごとに追い詰め、半馬身抜け出したところでゴール。日本競馬史に刻まれる“奇跡の復活”を成し遂げました。今回のアンケートの投票理由を見れば、ファンの感動のほどがよく理解できるはずです。
「どんなに辛くても諦めない心をテイオーから学ばせてもらいました」(55歳・女性)
「端正なルックス。皇帝から帝王へと繋がる、名前も含めた系譜のドラマ性。天まで翔けていきそうな強さ。挫折からの二度の奇跡の復活。これぞ主人公」(46歳・男性)
「馬券は他の馬を買っていたけれど、行けー! トウカイテイオー! と叫んでいました」(63歳・男性)
「1年というブランクがあるなか、強く美しく、皇帝の血を引く帝王のあの走り、涙が止まりませんでした」(47歳・女性)
「生まれる前の有馬記念なのに、1番見返すレースで1番感動するレース」(25歳・男性)
トウカイテイオーの不屈の闘志に、鞍上の田原騎手がレース後のインタビューで涙を流す場面もありました。「勝利ジョッキーインタビューも感動的」(59歳・男性)、「田原騎手の涙に貰い泣きした」(53歳・女性)など、その姿が印象に残っているファンも多いようです。
なかには「あの日、中山競馬場で目にした光景は、30年近く経ったいまでもまったく色褪せていない。競馬史上のみならず、日本のスポーツ史上でもほとんど類を見ない最高の奇跡のひとつ」(56歳・男性)というコメントも。オグリキャップのラストランと同様に、トウカイテイオーの“奇跡”はこれからも語り継がれていくことでしょう。
果たして今年の有馬記念では、どのようなドラマが紡がれるのか――アンケートで上位にランクインした名勝負に負けないほどの、素晴らしいレースに期待しましょう。
<『ウマ娘』は伝説の有馬記念をどう描いたか? へ続く>
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。