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「他馬が弾き跳ばされるほどの威圧感…」“大物”揃いの朝日杯FS、セリフォスとジオグリフの“2強”に勝てる馬はいるのか?
posted2021/12/18 11:04
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
ここ2年連続、ホープフルステークスを制した馬が最優秀2歳牡馬に選出されている。しかし、今年は3年ぶりにこのレースが2歳王者決定戦になるかもしれない。
そう思わせられるほど、今週の第73回朝日杯フューチュリティステークス(12月19日、阪神芝外回り1600m、2歳GI)には、大物感のある素質馬が揃った。
セリフォスは「恐ろしいほどの強さ」
実績で頭ひとつ抜けているのは、新馬戦、新潟2歳ステークス、デイリー杯2歳ステークスと無傷の3連勝でここに来たセリフォス(牡、父ダイワメジャー、栗東・中内田充正厩舎)だ。
中京、新潟、阪神と、異なる競馬場の芝1600mで、恐ろしいほどの強さを見せてきた。なかでも驚かされたのは、2走前の新潟2歳ステークスだ。馬場の傷んだ内埒沿いから豪快に伸び、先に抜け出していたオタルエバー(3着)に馬体を寄せられたのだが、併せ馬の状態になって数完歩走ったところで、接触したわけではないのに、オタルエバーが弾き跳ばされるように外へと逃避した。
セリフォスの父ダイワメジャーも、併せた相手を威圧するように競り落とす走りを見せてきた。2018年に朝日杯を勝った、ダイワメジャー産駒のアドマイヤマーズもそうだった。