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「やっぱり日本人はナメられているじゃないですか」堀口恭司タイトルマッチ直前に語るベルト奪還への思い…最終調整は“空手”? 

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田中大貴

田中大貴Daiki Tanaka

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photograph byRINZIN FF Susumu Nagao

posted2021/11/23 11:01

「やっぱり日本人はナメられているじゃないですか」堀口恭司タイトルマッチ直前に語るベルト奪還への思い…最終調整は“空手”?<Number Web> photograph by RINZIN FF Susumu Nagao

12月3日、RIZIN王者としてBellator世界バンタム級タイトルマッチに挑む堀口恭司。約1年ぶりとなるリングでどんな“強さ”を見せつけるか

――RIZIN王者の座を奪い返してからの1年間は堀口選手にとってどんな時間になりましたか。

堀口 どこかを重点的に鍛えたという考えはなくて、強いて言えば、打撃・寝技を問わず、総合格闘技としての完成度が上がってきたかなと。技術を覚えるためにアメリカにきたし、いろんな技術は手に入れたと思います。(以前に大怪我を負った)足の状態も元の状態に近づいている。踏ん張った時に多少は痛みがありますが、それが普通だと思えば普通ですから。

――痛みがあることが当たり前になった、と。でも以前はそれがなかった。

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堀口 なかったですけど、なかったことを思い出してもしょうがない。そういう感じです。だから全く気にせずに使える。100%に戻っているという感じですね。

――昨年末の試合では「カーフキック」が話題になりました。新たな引き出しが得られましたか。

堀口 新たな引き出しについては、常にATT(アメリカン・トップチーム)のコーチたちと話し合って試行錯誤しています。寝技にしてもそうですし、打撃のタイミングのずらし方、変則的な技もそう。いろいろありすぎますね。コーチ陣との会話も戦術や対策の話ばかりで、メンタル面のアドバイスはほぼないです。自分のメンタルがおかしいので(笑)。

「空手」の要素がカギに?

――対戦相手のセルジオ・ペティス選手にはどんな印象を抱いていますか?

堀口 映像を見る限り、右のカウンターがうまい選手で、どちらかといえば打撃タイプだと思います。海外で勝つ選手は全体的なバランスがないと勝てないので、もちろん寝ても寝技はできるでしょうし。あと、ペティスは近めに立つ選手。こちらは近くてもできるし、遠くてもいけるって感じです。

――早い決着になる、といった試合展開のイメージはできていますか。

堀口 打撃でも寝技でもやりあえるようなスキルは用意してあるので、どこでも勝負できるかなと。まぁ、1発入れば、決まれば終わりの世界なので、早い段階で終わる可能性はあります。

――ペティス選手は堀口選手に対して、どんな対策をしてくると思いますか。

堀口 たぶん(朝倉)海くんとの試合映像は見ていると思うんですよね。「このタイミングでカウンターが入っているんだ」とか。ペティスはそこのカウンターが一番得意だと思うので、狙ってくるのかなとは考えています。

――12月3日まで、試合に向けてどんな調整をする予定でしょうか。

堀口 少し早めに親父と兄貴に来てもらって「空手」の打ち込みだったり。空手の動きや“間”は外国人選手だけでなく、どんな選手にも有効。簡単にいうと、ステップを捨てて遠くから(相手の懐に)入れる、思ってもいないとこから入れる、というか。こっちだと本格的な空手の練習はなかなかできないので、それを思い出そうかなと思っています。

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