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「競馬史に残る一戦」天皇賞・秋でエフフォーリアと横山武史が果たした“思い出したくもない”ダービーの雪辱《19年ぶり3歳V》
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byPhotostud
posted2021/11/01 11:50
10月31日の天皇賞・秋にて実現した「三強」対決。制したのはエフフォーリアと横山武史だった
ゴール前のエフフォーリアは勢いが違った
カイザーミノルが先頭のまま直線に入った。
グランアレグリアが持ったままで外から並びかけ、ラスト400m付近で馬場の真ん中から先頭に立った。
ワンテンポ仕掛けを遅らせたエフフォーリアが、横山の右鞭を受け、外から猛然と脚を伸ばす。さらに外からコントレイルも追い上げてくる。
ラスト200m付近で、グランアレグリア、エフフォーリア、コントレイルの順に並ぶ3頭が抜け出した。
エフフォーリアがラスト100m付近でグランアレグリアをかわして先頭に躍り出た。
かわされたグランアレグリアは、手前を左に替えた。外から追い込んできたコントレイルも少し遅れて左に替えた。両馬とも、苦しくなったのか。
右手前のまま伸びつづけるエフフォーリアが、2着のコントレイルに1馬身差をつけ、先頭でゴールを駆け抜けた。そこから首差遅れた3着がグランアレグリアだった。
古馬より2kg軽い56kgの斤量も生きたのか、ゴール前では勢いが違った。
勝ちタイムは1分57秒9。
福永に負けた「思い出したくもない」ダービーの雪辱
横山は、タイトルホルダーで制した菊花賞につづき、2週連続でのGI制覇。同時に、祖父・富雄、父・典弘につづく、騎手による史上初の父子3代天皇賞・秋制覇という偉業を達成した。
「今回は人生で初めて嬉し泣きしました。コロナ禍ではあるんですけど、徐々に人数を増やして競馬開催ができていることに感謝ですし、こうやって大勢の前で勝てて本当によかったです」