ドラフト＆戦力外通告が進む中… ロッテ2010年ドラ1荻野貴司「スピード＋パワー」で35歳の進化〈週刊セパ記録〉

　10月11日に2021年度新人選手選択会議、つまりドラフト会議が開催された。まだペナントレースが行われている中でのドラフト会議は昨年に続き2年連続だった。

　かつては11月に行われていたドラフト会議だが、高校、大学・社会人のドラフトが一本化された2008年以降は10月に開催されている。それでも2019年まではペナントレースの終了後に開催されていたが、新型コロナ禍、そして東京五輪の開催でペナントレースの終了が大幅に遅くなった2020年以降は、ペナントレースの最中に行われることになったのだ。

　ドラフト会議によって、各球団は10人前後の選手を獲得するが、入れ替わりで70人の選手枠を空けるために戦力外通告を行う。これも、以前はペナントレース終了後に行われていたが、今季の第一次戦力外通告期間はペナントレースの最中の10月4日から25日になっている。このために中日の武田健吾のように、一軍の試合に出場している選手が非情の通告を受けるケースが出てきている。

　つまり、コロナ禍によってNPBのカレンダーは大幅に変更を余儀なくされているのだ。

MLBのドラフトは7月に行われている

　NPBのドラフト会議は、1位指名が重複した場合は入札、抽選となり、2位以降は交互にウェーバー（最下位チームから順番で指名、今季はセの6位から）、逆ウェーバー（1位チームから順番で指名）で指名する。チームの順位は今季は10月10日時点となっている。

　ちなみにMLBのドラフト会議は例年6月に行われていたが、今年は7月11日からオールスター戦があったコロラド州デンバーで行われた。

2021年のMLBドラフト会議の様子　©Getty Images

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　NPBのドラフトは1位だけは抽選になるが、MLBのドラフトは完全ウェーバー制になっている。前年の最下位チームが1巡目のトップの選手の指名権を獲得する。「戦力均衡」を第一の目的にしているからだ。MLBのドラフトは今季、20巡目まで全体で約600人が指名された。

　日米ではドラフト事情は大きく異なるが、ドラフト当日、有望選手が家族やチーム関係者とともに固唾をのんで指名を待つことや、それをメディアが追いかけるのは、日米共通だ。

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