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ドラフト&戦力外通告が進む中… ロッテ2010年ドラ1荻野貴司「スピード+パワー」で35歳の進化〈週刊セパ記録〉 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2021/10/12 11:04

ドラフト&戦力外通告が進む中… ロッテ2010年ドラ1荻野貴司「スピード+パワー」で35歳の進化〈週刊セパ記録〉<Number Web> photograph by Kyodo News

ケガに泣いてキャリアを終えた野球人は数多い。それを覆すような活躍を荻野貴司はロッテで見せている

10月4日から10月10日の両リーグ、投打の好成績選手

〇パ・リーグ
打撃 ※RCは打撃の総合指標
近藤健介(日)19打10安4点1盗 率.526 RC8.24
モヤ(オ)20打8安3本7点 率.400 RC5.93
浅村栄斗(楽)17打7安1本2点 率.412 RC5.77
渡邊佳明(楽)18打8安1本3点 率.444 RC5.37
中村晃(ソ)18打5安3本6点 率.278 RC5.13

 日本ハムの近藤健介は2018年から3年連続打率3割をマークしていたが、今季は春先やや不調。しかし9月以降は打率.333と好調。この1週間は実に打率5割超。通算打率も.298と3割に手が届くところまできた。

 首位を走るオリックスは主軸の杉本裕太郎が20打数3安打1本塁打とやや失速。T-岡田も14打数1安打0本と不振だったが、モヤが打率4割、ソフトバンク中村とともにリーグトップの3本塁打、打点も最多の7打点と気を吐いた。最多盗塁はオリックスの宗佑磨、ソフトバンク牧原大成、三森大貴の2だった。

投手 ※PRはリーグ防御率による総合指標
松本航(西)1登1勝 9回 率0.00 PR2.95
山﨑福也(オ)1登1勝 7回 率0.00 PR2.29
石川歩(ロ)1登1勝 6回 率0.00 PR1.97
瀧中瞭太(楽)1登1勝 6回 率0.00 PR1.97
立野和明(日)1登1勝 6回 率0.00 PR1.97

 プロ入り3年目の西武、松本が7日のソフトバンク戦でプロ初完封をマーク。オリックスのサウスポー山崎は、10月5日の日本ハム戦で7回零封。楽天の瀧中はここ5度の登板中4試合で6回以上を投げて零封という抜群の安定感を見せた。救援では、クローザーに抜擢された楽天の安樂智大が2セーブ、ロッテの益田直也も2セーブを挙げた。

ヤクルトの好調を支えるリリーフ陣

〇セ・リーグ
打撃
坂倉将吾(広)19打12安0本6点0盗 率.632 RC9.90
大山悠輔(神)24打10安3本6点0盗 率.417 RC7.48
桑原将志(De)19打7安1本4点1盗 率.368RC6.77
牧秀悟(De)21打10安0本0点1盗 率.476 RC6.65
丸佳浩(巨)21打7安2本2点0盗 率.333 RC5.80

 広島の坂倉は初めて規定打席に達した9月に失速して打率3割を割ったが、ここへ来て猛烈な打棒となり、打率.323でチームメイトの鈴木誠也を抜いて再び打率1位にたった。セ・リーグは昨年、DeNAの佐野恵太が初の規定打席入りで首位打者となったが、2年連続となる可能性が出てきた。

 本塁打はヤクルトを追撃する阪神・大山が3本塁打でトップ。打点は大山、広島・坂倉と鈴木誠也が6打点。盗塁は広島、小園海斗が2。阪神の佐藤輝明は、59打席連続無安打だったが、10月5日のDeNA戦で右前打を打つ。しかしこの週の安打は1本だけ。週間では9打数1安打だった。

投手
京山将弥(De)1登 7回 率0.00 PR2.29
森下暢仁(広)1登1勝 7回 率0.00 PR2.29
菅野智之(巨)1登 6回 率0.00 PR1.97
西勇輝(神)1登1勝 6回 率0.00 PR1.97
ロドリゲス(中)1登 6回 率0.00 PR1.97

 DeNAの京山と広島の森下が7回零封。巨人の菅野は10月7日のヤクルト戦で6回まで無安打無失点だったが、指のアクシデントで降板。勝ち星もつかなかった。

 救援ではヤクルトのマクガフが5登板4セーブ、清水昇が5登板5ホールド。ともに5回を投げて自責点0。このところのヤクルトの快進撃は、5試合4ホールドの今野龍太も含め、救援投手陣の無双の活躍によるところが大きい。

ケガ続きで33歳まで規定打席未到達だった荻野

★今週の《ぴかイチ》 30代半ばから真価を発揮しだした荻野貴司★

 2010年のロッテの新戦力の目玉は、前年の第2回WBCで侍ジャパンを苦しめた韓国代表チームの主軸、金泰均だった。

【次ページ】 今季すでに2ケタ本塁打、6本が先頭打者弾

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