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「そのベルト、返してもらおうか」飯伏幸太が狙う“3連覇”とIWGP世界王座奪還…“カミゴェ”食らった鷹木「本家のは半端ねえな」
posted2021/10/05 11:00
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
「飯伏のリハビリに付き合うつもりはない」
そう言って、10月3日、名古屋の愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)でIWGP世界ヘビー級王者鷹木信悟はG1クライマックス3連覇を狙う飯伏幸太とのG1クライマックス公式戦に臨んだ。
鷹木は最近の飯伏に「はっきり言って、魅力を感じない」
本来、鷹木は7月25日に東京ドームで飯伏とIWGPを戦う予定だったが、飯伏の欠場でその試合は消滅した。
「飯伏とは東京ドームでタイトルマッチをやる予定だった。まあ、流れちまったけれど、シングルは1年ぶりだよ。そりゃあオレも楽しみだぜ。だがよ、最近の飯伏を見ていると、オレはどうも物足りねえ。はっきり言って、魅力を感じない」
鷹木は飯伏を追ってきた。「12年もずっと飯伏を追いかけていた」と鷹木は語っていた。昨年のG1で、二人は初対決したが、鷹木が飯伏に勝っている。あれは追う者と追われる者の気持ちの差だったのか。
追う者と追われる者、それは不変ではない。2人の立場は1年間で、いやこの半年間で大きく入れ替わった。IWGP世界王者となった鷹木の勢いは飯伏を追う者の立場に変えていた。
G1のAブロックは星のつぶし合いの様相を呈している。飯伏は開幕戦で高橋裕二郎に不覚を取り、ザック・セイバーJr.にも敗れて、もう後がない。もしも3敗目を喫したら脱落だろう。飯伏はすごく好調に見えた。鷹木とのガチガチのぶつかり合いもうまくしのいで見せた。
飯伏は鷹木の豪快なラリアットやパイルドライバーのラスト・オブ・ドラゴンもはね返した。