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「母に伝えた時は…泣かれましたね」パワーリフティングでも優勝した“セクシー女優”が、本気でプロレスに挑戦するワケ 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2021/09/13 17:00

「母に伝えた時は…泣かれましたね」パワーリフティングでも優勝した“セクシー女優”が、本気でプロレスに挑戦するワケ<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

9月14日にデビュー戦を迎える、“筋肉女子YouTuber”でセクシー女優でもあるちゃんよた

「トレーニングはメンタルを安定させる」

 もともと体を動かすのが好きで、それを仕事にしたいと思っていた。8歳から22歳までバスケットボールに打ち込み、高等専門学校時代は学校に女子バスケ部がなかったため、地元のクラブチームに加え男子バスケ部でも練習していた。その後、短期間ながら柔道を学んでもいる(初段)。

 フィジカルトレーナーの道に進むと、YouTuberとしての活動も始めた。上半身裸(見えているのは背中だけ)で懸垂する動画が360万再生超。特に海外からの視聴が多かったそうだ。AVメーカーには自分から応募。面接では自作のパワーポイントで売り込んだ。しかしなぜAVだったのか。

「もともと、トレーニングはアスリートだけのものじゃないと思ってました。体を資本にしている人には必須で、それは風俗嬢やAV女優も当てはまるなと。友だちにも風俗嬢がいるんですけど、メンタルにも波があるんですよ。トレーニングはメンタルを安定させる効果もあるのでいいんじゃないかって。

 それにエロに興味がないわけではなかったですし、この業界にも興味があったので。実際やってみて、AVは撮影も長時間ですし、体力が欠かせない仕事だと確信しました。もちろん見た目の面でもトレーニングをしたほうがいいですし」

ブラジリアン柔術の練習も始め、1日3部練習の時も

 この個性が認められて、契約の中でも最上位の「専属」に。それだけでなく女優、社員の福利厚生としてのトレーニング教室も担当することになった。

 プロレスの練習は週5回のペース。練習では「自分が一番下っ端」だからリングのロープを張るなど率先して働く。

 パワーリフティング(ウェイトトレーニング)も週5。ブラジリアン柔術の練習も始めたから1日3部練習の時もあるそうだ。パワーリフティングでは東京都の新人大会で優勝し、全国大会出場を控える。それが終わったら柔術の大会にも出たいそうだ。

 プロレスの指導にあたる三富は、ちゃんよたの最大の強みを「チャレンジする気持ち」だと語る。

「なんでもやってみようとする探究心とか行動力が素晴らしい。僕も刺激を受けます。YouTubeのライブ配信で海外からのコメントが多いからと英会話の勉強も始めたと聞いて、これは凄いなと」

【次ページ】 パワーリフティングのジムには練習着姿で向かう

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ちゃんよた
P.P.P.
三富兜翔

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