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「もし自分がオリンピックに出られていたら…」篠山竜青が“代表落選”をポジティブに語る理由…中村憲剛の助言が支えに 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2021/08/20 17:02

「もし自分がオリンピックに出られていたら…」篠山竜青が“代表落選”をポジティブに語る理由…中村憲剛の助言が支えに<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

コートの内外で存在感を発揮してきた篠山竜青。東京五輪への出場は叶わなかったが、すでに次なる目標へと動き始めている

「自分の大きなモチベーションは、バスケットボールを通して、自分やチームの価値を高めることです。日本代表に選ばれなくなったら、自分のバスケ選手としての価値が終わりなのかと言ったら、そうではないと思うし。

 それに、メンバーから落ちたばかりの現役の選手が解説をするなんて、他の競技ではあまりないじゃないですか? だからこそ自分やバスケに興味を持ってもらえるチャンスだと思ってやっていた。ハンガリー戦の時にはスタジオで俳優の東山(紀之)さんなどともお話しさせてもらって、『自分はもっと頑張るぞ!』という気持ちにさせてもらいましたから」

 篠山は新卒で入った川崎で11年目のシーズンを迎えている、最初の5年間は東芝の社員としての仕事もあった。社業に割かれる時間も長く、バスケ界や自分のことを知ってもらうために活動するチャンスはほとんどなかった。だからこそ、そうした機会の意義と価値を知っていた。

画面越しに、代表の試合を目に焼き付けた

「もう1つの理由は、あえて、自分に悔しい思いをさせたかったんですよね。日本代表の試合を見て、それについて語って、自分の悔しい気持ちに油を注ぐというか、そういう考えがあってのことでした」

 だから、その後の強化試合も見たし、7月26日のスペイン戦から始まった日本代表のオリンピックでの戦いも、TVを通して目に焼き付けた。

「日本は守備の時にチェンジング(マンツーマンディフェンスとゾーンディフェンスとを入れ替えること)をやるじゃないですか。その遂行力が高くなくて、マンツーマンでいくべきかゾーンでいくべきか、わからなくなる場面が出ていましたよね。そこはもちろん選手の責任でもある。ただ、誰が、どこで、何を頑張ればいいのか、その役割の整理整頓が不十分だったなと……。(2019年の)ワールドカップと同じことをしてしまっているなというのは、課題としてありましたよね。4年に一度のオリンピックでその課題が出てしまうのはすごくもったいなかった。

 あとは、準備期間でみんながそろって活動するにはどうしたらいいのか。それはJBA(日本バスケットボール協会)だけでどうにかできることでもなくて。FIBA(国際バスケットボール連盟)とNBAがうまくやってほしいというところも含めて、いろいろな思いはありましたけど……もっとできた部分もあったのかなと」

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