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ノアがプロレス界史上初となる“元日武道館”興行! 取締役が明かすビッグマッチの裏側「“恒例”が崩れて、奇跡的に…」
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph byAFLO
posted2021/08/16 11:00
今年2月に開催された武道館大会にて、潮崎にシャイニングウィザードを見舞う武藤敬司
新日本の1.4東京ドーム、WWEの春のレッスルマニアのように
日本武道館という、ただでさえなかなか押さえることが難しい人気会場で、元日という特別な日を押さえることができたのは、やはり長引くコロナ禍が影響しているようだ。
「元日のような特別な日は、だいたい毎年同じところが押さえていて、恒例になっている場合が多いんですよ。ただ、コロナ禍によって、昨年からいろんな会場でイベントの開催延期や中止が続出して、“恒例”が崩れた部分がけっこうあったんですね。今回の元日の武道館も、そういった理由もあって奇跡的に空きができたんじゃないかと思います。
だから、せっかく元日の武道館ができることになったので、これは一回で終わらせるのではなく、毎年やりたいんですよ。ノアの1.1武道館が、新日本さんの1.4東京ドームやWWEの春のレッスルマニアのような、象徴的な大会になればいいなと思っていますね。総合格闘技だって、大晦日のさいたまスーパーアリーナが恒例になってから、どんどん大きくなっていったと思いますから」
「興行戦争というより相乗効果」
ただ、元日に日本武道館大会を行うとなると、新日本の東京ドーム大会と興行戦争にもなりかねないが、その辺りはどう考えているのだろうか。
「僕らとしては、興行戦争というより相乗効果を考えています。コロナの感染拡大が起こる前までは、新日本さんの東京ドーム大会や年末年始に行われる多くのプロレス興行を観に、海外のプロレスファンがたくさん日本に来ていたんですよ。外国人だけでなく、もちろん地方在住の日本のファンもたくさん東京に来ていた。