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「10mの高さだと入水時の衝撃1トン」の飛び込み、大ケガや恐怖感は…? 玉井陸斗14歳がスゴいワケを元五輪選手に聞いた《東京五輪で決勝進出》

posted2021/08/07 13:45

 
「10mの高さだと入水時の衝撃1トン」の飛び込み、大ケガや恐怖感は…? 玉井陸斗14歳がスゴいワケを元五輪選手に聞いた《東京五輪で決勝進出》<Number Web> photograph by Shidu Murai

東京五輪で決勝進出を果たした玉井陸斗。14歳の彼を通して飛び込みの競技性を奥深く教えてもらった

text by

茂野聡士

茂野聡士Satoshi Shigeno

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photograph by

Shidu Murai

東京五輪・高飛び込み男子で今大会日本勢男子で最年少の14歳・玉井陸斗が決勝に進出しました。この競技を見るにあたってのポイントを五輪経験のある中川真依さんに聞いた記事を再公開します(初公開:2021年5月12日)

 5月初旬、飛び込みのW杯が東京で開催された。競技以外の部分で話題になったのは少々お気の毒だが……語弊を承知の上で書くと、これまでは典型的な"マイナー競技"で、「飛び込み」という競技自体の認知が日本国内であまりされていなかったように感じる。

 しかし14歳で東京五輪の出場権を獲得した玉井陸斗の存在もあって、世間での注目度は上がっているようだ。その割にはスポーツ観戦を愛好する1人の人間として、競技性に対する自分の理解度があまりに低い気がする。

 あの2秒間、空中でグルグルしているけど、何してるの?
 ドボンと水に入るけど、絶対にすさまじい衝撃だよね?
 そもそもあんな高さから飛び込んで怖くないの? どんなトレーニングしてるの?

 知らないこと、素朴な疑問だらけである。せっかくだから競技者に話を聞いてみたいと思っていたところ……「ぜひ競技のこと、色々聞いてください!」と名乗り出てくれたのは、中川真依さんだ。

 学生時代から世界の舞台で戦い、2006年のアジア大会で銀メダルを獲得。北京とロンドンと2度の五輪出場を果たすなど、長年にわたってこの競技の女子選手としての第一人者として戦ってきた。そんな中川さんだからこそ知っている飛び込みの苦労話や、玉井選手のすごさについて分かりやすく教えてもらった。

男子は6本、女子は5本違う技を……

――中川さん、よろしくお願いします。冒頭からぶっちゃけますが、僕、本当に飛び込みについてはまったくの初心者で……。

「よろしくお願いします! いえいえ、飛び込みの楽しさを分かってもらうために、分かりやすく説明していくつもりですよ」

――そもそもなんですが、飛び込みの競技の進め方について教えてもらえますか?

「まず男子は6本、女子は5本、全く違う技を用意する必要があるんです」

――え、そんなに技を用意しているんですか。

【次ページ】 衝撃は1トン、でも1日に1種目30本以上……

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