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ロンドン銀・平野早矢香に聞く“女子団体、金メダルの可能性はある?”「正直、中国の優位は動かない。だけど…」
posted2021/07/30 17:01
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
AFLO
8月1日から卓球女子団体戦が始まる。
女子団体は08年の北京五輪から始まったが、ロンドン五輪では銀、リオ五輪で銅と2大会連続でメダルを獲得している。東京五輪では3大会連続でのメダル獲得を期待されるが、混合ダブルスで水谷準、伊藤美誠が中国を破って金メダルを獲得し、勢いをつけることができた。女子団体でも世界最強の中国を倒して金メダルを獲得し、自国開催に華を添えてほしいが、果たして、どんな戦いになるのだろうか。
北京五輪、ロンドン五輪と2大会、団体戦を戦った平野早矢香さんは「中国を倒すのは簡単ではないです」としながらも中国を追い込むための、いくつかのポイントをあげてくれた――。
日本が「中国以外で注意すべき」4つの強豪チーム
石川佳純、伊藤美誠、平野美宇と今、日本最強ともいえるメンバーが団体戦に臨むわけだが、第2シードの日本は決勝まで中国と対戦することはない。そのため、まずは初戦から準決勝までを勝ち進まないといけない。前回のリオ五輪では準決勝でドイツに敗れ、決勝進出を逃した。同じ轍を踏むわけにはいかないが、平野さんは「今回も強いチームが複数あるので要注意」と語る。
「強いのは、ドイツ、シンガポール、韓国、台湾ですね。ドイツ、韓国はダブルスが強い。シンガポールのエースのフォン・ティエンウェイ選手は経験があり、レベルが高いですし、台湾のエースの鄭怡静選手もシングルスが非常に強い。日本が対戦した場合、ともにシングルスで2試合取られると厳しい戦いになってきます」
すでに団体戦の組み合わせが発表されており、ドイツ、韓国、シンガポールは日本と違う山に入り、日本は初戦を突破するとベスト8で台湾と対戦する可能性が高い。ここが最初の山になりそうだが、ここを乗り切り、その後も油断さえなければ決勝までたどり着けるだろう。
なぜ中国チームに丁寧がいないのか
となれば、やはり対中国ということになるのだが、陳夢、孫穎莎、劉詩雯の中国チームは、どういうチームなのだろうか。
「今の中国で一番レベルの高い選手がメンバーに入ってきたなという感じですね」
平野さんは、そう語る。