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「違反すれば反則金6000円」“無観客開催”なのに、交通規制を行うのはナゼ? ロンドンでは“デモ行進”、リオでは市長が“陳謝”も…
posted2021/07/23 17:10
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
JIJI PRESS
オリンピックの開幕を前に、7月19日からオリンピック専用レーン、オリンピック優先レーンの運用が始まった。
また、首都高速道路では、交通量自体を減らすことを目的に料金を時間帯で変える「ロードプライシング」が行われている。午前6時から午後10時まで通行料金に1000円が上乗せされ(対象となる車種などは細かな区別がされている)、午前0時から午前4時までは、ETC利用者は半額に。それに伴い、これ以前から閉鎖されていた入り口のみならず、新たに終日閉鎖となる入り口なども出ている。
専用レーンとされた道路は一般車両の走行は禁止され、優先レーンは走行は可能だが大会関係車両が近づいたらその車線から出なければならない。違反すれば一般車両であれば反則金6000円が科せられる。
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さらには会場周辺には進入禁止のエリアが設けられている。
これらの規制により、例えば首都高速を避けるために下道を利用する車両の増加などで、いくつもの渋滞が起きているという。
ロンドンではデモ行進、リオでは市長が陳謝
そもそも大会でのこのような交通規制はいつ始まったのか。
オリンピック専用レーンが導入されたのは、2000年のシドニー五輪からであったと記憶する。その後の大会でも同様な措置をとるようになっていった。
そして大会のたびに、あつれきを起こしてきた。
2012年のロンドン五輪では開幕を前にした7月23日、タクシーの運転手たちによる抗議活動が行なわれた。観光名所として知られるタワーブリッジに集合し、デモ行進したのである。橋の上をスピードを落として走行しながらクラクションを鳴らした。
リオデジャネイロ五輪の際は渋滞が深刻化。一般車両がレーンを走る不正通行も目立ち、専用レーンのスタートから2日間で2000件を超える摘発があった。リオ市の市長が「迷惑を掛けてすみません」と市民に陳謝する一幕もあったし、大会期間中、オリンピック専用レーンを走る関係車両に向けて、併走する一般車両の運転手から厳しい視線を向けられたと振り返る記者もいた。