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日曜朝に“喝”を入れがちな張本勲だけど… イチローが「ハリー」と安打製造機に親しみ、敬意を込めたワケ【81歳に】
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKyodo News
posted2021/06/19 17:02
2013年、当時日本ハムの大谷翔平と手を合わせる張本勲。野球が大好きな1人の名選手なのだ
イチローが「ハリー」と親しみと敬意を込めたワケ
<名言4>
「ハリー」なんかは来てくれたじゃないですか、シアトルに。「ハリーって、ハリー」ですけど。なんかかわいげがありますよね(笑)。
(イチロー/NumberWeb 2020年6月14日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/843865
安打製造機を「ハリー」という愛称で呼ぶ……それも年下の野球人で思いつく人物はほぼいないが、それが可能なのがイチローである。
イチローが「ハリー」と口にしたのは2016年6月、ピート・ローズが持つ4256安打のメジャー歴代最多安打を日米通算の成績で抜き去った時のこと。その記者会見で「ハリー」という名を口にしたのだが、現地の記者では当然「?」が頭に浮かぶ人も多かったようだ。
なぜイチローが「ハリー」と言ったのか。伏線はその7年前の2009年4月16日にある。
イチローはこの日、張本が持つ「3085安打」を日米通算で上回る3086本目のヒットを放った。そこに張本はいた。遠路はるばる日本からシアトルまで、33歳も年下のイチローの偉業を祝福するためにだ。
「チームと一緒にスタートしていたら(記録への気持ちが)違っていたかもしれません。張本さんが来てくれたことで変わったと思います」
このようにイチローは張本への感謝も口にしていた。誰もが歩んだことのない“安打数の荒野”を進んできたからこそ、イチローらしい表現で張本へのリスペクトを示したのだろう。
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