スポーツ・インサイドアウトBACK NUMBER
大谷翔平とヤング・オールスターズ。2年ぶりのオールスターは「二刀流」「3人のJr.」など今季絶好調の若手に注目!
posted2021/06/19 06:00
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph by
Getty Images
2021年オールスター・ゲームの投票が進んでいる。6月14日には、第1回の中間発表が行われた。
大谷翔平は、ア・リーグDH部門で53万票弱を獲得してトップを走っている。これは予想どおり。2位のJ・D・マルティネスが約29万票、3位のヨーダン・アルバレスが約14万票だから、〈フェイズ1〉は、大谷がこのまま独走するはずだ。
フェイズ1の最終結果は6月27日に発表される。その結果は一度リセットされ、改めてフェイズ2の投票が行われる。第2段階の期間は、6月28日から7月1日までの4日間。結果は7月1日の東部時間午後9時に発表され、13日に行われるオールスター・ゲームの先発メンバーが決まる。投手と控え野手は、選手間投票などを経て、7月4日に発表される。
若手が目立つ2年ぶりの球宴
コロナ禍のため、昨年はオールスター・ゲームが行われなかった。2年ぶりとなれば、選手の勢力図もかなり変化してくる。中間発表を見ると、若手の上位進出が著しい。70万票以上を獲得した得票数トップ4を見ても、23歳以下が3人を占める。
ブラディミール・ゲレロJr.(22歳)が86万票弱、ロナルド・アクーニャJr.(23歳)が83万票強、フェルナンド・タティースJr.(22歳)が70万票強、そしてマイク・トラウト(29歳)が71万票弱という数字が示すとおり、「3人のジュニア」は人気面でも傑出しているようだ。
大谷の得票数が少ないではないか。そう憤る方は多いかもしれないが、約53万票という数字は、ザンダー・ボガーツ(ア・リーグ遊撃手1位)、クリス・ブライアント(ナ・リーグ三塁手1位)、バスター・ポージー(ナ・リーグ捕手1位)といったビッグネームの得票数(いずれも約50万票)を上回っている。日本からの投票が増えれば、さらに伸びるのではないか。
若手の進出が著しければ、当然、新顔の数も増える。ポジション別のトップ得票者(外野手はトップ3)を見ると、ナ・リーグでは、タティース(遊撃手1位)、ニック・カステヤノス(外野手2位)、ジェシー・ウィンカー(外野手3位)の3名が、オールスター未経験だ。