まず、レースがドラマチックすぎるのです。6戦6勝でダービーを制して無敗の二冠馬になりましたが、骨折のため菊花賞は出走できず、父・シンボリルドルフとの親子三冠の夢は潰えます。

　翌年の天皇賞・春は5着、天皇賞・秋では7着と完敗し、当時「二冠馬になったのはライバルが弱かった」などという辛辣な声も出ました。しかし、日本馬が当時なかなか勝てなかった「ジャパンカップ」に見事に勝利。それまでの酷評は「手のひら返し」で絶賛へと変わりました。しかしファンの期待を背負った有馬記念では11着と大敗。けがと骨折を乗り越えて1年ぶりに出走した有馬記念で、ビワハヤヒデ（1番人気）をはじめG1ホース8頭をねじ伏せて劇的な勝利をつかみます。

　アニメでは、仲間やファンが涙していますが、現実も似たようなものでした。アナウンサーもテイオーの勝利に大絶叫。馬券を外したファンも皆トウカイテイオーの快挙（1年ぶりのぶっつけ本番でG1を勝利）に驚き、（馬券を外したこと自体は悔しがりながらも）喜んでいたのを思い出します。それだけ愛されていたのです。

日本ダービーを駆け抜けるトウカイテイオー　©JIJI PRESS

スピンオフ）ウイニングチケットは「こんなに強かった」

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　OVA（スピンオフ作品）の『BNWの誓い』に登場する、主要メンバーの一人・ウイニングチケットもダービー馬です。

アニメのスピンオフ作品に登場するナリタタイシン（左）、ウイニングチケット（中央）、ビワハヤヒデ（右）

　ウマ娘のウイニングチケットは、他のウマ娘以上に純粋で一途な雰囲気がありますね。ダービー制覇にも執念を燃やしている様子が見られますが、これは元騎手の柴田政人さんのエピソードがモチーフになっているのでしょう。 

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